Microsoft Copilot Studioとは?利用するメリットやライセンス、使い方を解説

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Microsoft Copilot Studioとは?利用するメリットやライセンス、使い方を解説
株式会社SHIFT マーケティンググループ
著者 株式会社SHIFT マーケティンググループ

Introduction

近年、AIを活用した業務運用や顧客対応の自動化を進める企業が増えています。いまやAIを組み込んだ自動化ツールやチャットボットは、企業にとって必要不可欠な存在になりました。

現在は、プログラミングの知識などがなくても、チャットボットや自動化ツールを簡単に開発できるプラットフォームのMicrosoft Copilot Studioが注目されています。

ここでは、Microsoft Copilot Studioとはどのようなプラットフォームなのか、活用するとどのようなメリットを得られるのか、実際の活用例や料金体系などについて解説します。

※2025年1月時点の情報に基づいて制作しています。

目次

Microsoft Copilot Studioとは?

Microsoft Copilot Studioとは

Microsoft Copilot Studioとは、チャットボットや自動化ツールを簡単に作成できるローコードツールです。業務や顧客対応に必要なチャットボットを開発する際に、役立ちます。

ここでは、Microsoft Copilot Studioとは具体的にどのようなツールなのかについて、解説します。

ローコードでAIエージェントを作成・拡張できるツール

Microsoft Copilot Studioとは、Microsoft社が提供するAIアシスタントのCopilotを作成・カスタマイズ・管理できるローコードツールです。これにより、AI機能を搭載したチャットボットや自動化ツールを簡単に作成し、業務にあった形にカスタマイズできます。

Microsoft社の公式サイトの『Copilot Studio 概要』によると、以下のように定義されています。

Copilot Studio は、Power Automate による自動化の構築を含むエージェントの作成と、独自の企業データとシナリオを使用した Microsoft 365 Copilot の拡張の両方を行うためのグラフィカルなローコードツールです。

Microsoft Copilot Studio についてご説明する前に、Copilot についてお話ししましょう。Copilotとは、業務の自動化やサポートを行えるMicrosoft 356のAIアシスタントです。

たとえば、自然言語処理の機能を活かし、質問を理解して適切な回答を出力する、求められた作業を行うなどが可能です。文書作成、データ分析、コードの補完などを行わせることで、業務の効率化や生産性の向上が期待できます。

Microsoft Copilot Studioは、Copilotをローコードで作成・管理できるプラットフォームです。Microsoft Copilot Studioがあれば、高度なプログラミングの知識などがなくても、自社の業務や用途にあわせてカスタマイズしたチャットボットや自動化ツールを構築し、業務に活用できます。

自社のデータベースにアクセスするチャットボットを構築して社内で共有すれば、社内のナレッジを会社全体で共有できます。また、自社の商品に関する問い合わせ対応ができるチャットボットを構築して、顧客対応を効率的に行うことも可能です。このように、Microsoft Copilot Studioがあれば、カスタマイズされたAIツールを簡単に構築・管理できます。

なお、日本語でも利用でき、日本語のマニュアルやユーザーサポートにも対応しています。

Microsoft Copilot Studioの2種類のバージョンについて

Microsoft Copilot Studioには、WebアプリバージョンとTeamsバージョンの2種類が存在します。

・Webアプリバージョン
ブラウザ上で動作するため、インストール不要です。クラウドベースなので、インターネット環境があれば、場所を問わずにどこでも利用できます。インストール不要なので、迅速に導入できるというメリットもあります。また直感的な操作が可能で、誰でも簡単に利用可能です。

・Teamsバージョン
Microsoft Teamsと統合されたバージョンです。Teamsのチーム内で共有できるため、日常の業務に作成したチャットボットを組み込みやすいというメリットがあります。チーム全体の生産性の向上につなげられるでしょう。

Microsoft Copilot Studioのメリット

Microsoft Copilot Studioを導入すると、企業にとってどのようなメリットを得られるのかを解説します。

ローコードでチャットボットを作成できる

Microsoft Copilot Studioのもっとも大きなメリットが、ローコードでチャットボットを作成できることです。ローコードとは、開発時にほとんどソースコードを書く必要がなく、開発を進められる方法のことです。ドラッグアンドドロップ操作やマウス操作などによって、視覚的に操作するだけで、AIアシスタントやチャットボットを開発できます。

複雑なソースコードなどを書く必要がないため、プログラミング知識がない担当者でも、迅速にチャットボットや自動化ツールを構築することが可能です。

業務の効率化が期待できる

Microsoft Copilot Studioを活用すれば、チャットボットや自動化ツールを簡単に構築できます。これらのツールは、24時間365日自動対応でき、人間による対応を減らせるため、業務の効率化が期待できます。

具体的には、チャットボットの自動処理による問い合わせ対応、自動化ツールによる予約システム、在庫管理システムなどを構築することが可能です。Microsoft Copilot Studioでこのようなツールを簡単に構築できるため、業務を効率的に行えるようになるでしょう。

顧客満足度の向上が期待できる

Microsoft Copilot Studioで顧客対応チャットボットを構築することにより、顧客からの問い合わせに対して、迅速かつスムーズに対応できます。問い合わせの待ち時間が短縮されるため、顧客満足度の向上が期待できます。

社内データの共有がしやすくなり、社員のスキルアップにつながる

Microsoft Copilot Studioを活用すれば、社内のデータを取得できるチャットボットなども簡単に作成できます。社内のナレッジベースにアクセスできるチャットボットを社内で共有すれば、社員は必要な情報をすばやく取得できます。社員が社内のデータを共有しやすくなり、問題の解決などもスピーディーに行えるようになるでしょう。

また、社内でデータを共有しやすくなることにより、社員の育成の促進にもつながります。社員が疑問に感じたことをチャットボットに聞けば、すぐに疑問を解決できます。そのため、社員がスキルアップしやすくなるというメリットも得られます。

Microsoft Copilot Studioの活用例

Microsoft Copilot Studioの活用例

Microsoft Copilot Studioを活用して構築したツールには、どのようなものがあるのかをご紹介します。

・予算管理ツール
社内の経理システムにアクセスして、予算管理を行うツールを構築することも可能です。今月の売上や来月の予算の確認、部門別の詳細などについて質問すれば、経理データにアクセスして自動で回答してくれます。

・顧客サポートツール
顧客からの問い合わせやクレーム対応が可能なサポートツールです。顧客からの質問や問い合わせに対して、自動で適切な回答や対策を提案することが可能です。

・社内コミュニケーションツール
チームメンバーやマネージャーとのコミュニケーションサポート、タスク管理、進捗管理などができる、社内コミュニケーションツールです。社内のイベントやニュース、ポリシーなどを共有することもできます。

・各種業務ツール
ドキュメントやメールの作成、プレゼン資料の作成、コードの生成など、さまざまな業務に対応したツールです。作成したいドキュメント類について指示を出すと、そのとおりに自動で作成してくれるため、業務効率の改善に役立ちます。

Microsoft Copilot Studioは無料で使える?

60日間無料の試用版を利用すれば、無料ですべての機能を試すことが可能です。(2025年1月時点)

Microsoft Copilot Studioのライセンスと料金体系

Microsoft Copilot Studioのライセンスと料金体系は、以下のとおりです。

 

テナントライセンス

従量課金制

ユーザーライセンス

料金

29,985円/月

使用した分だけ支払う

4,497円/月

(年間契約)

利用できる内容

25,000メッセージ/月

使用した分だけ

※価格に消費税は含まれていません。2025年1月時点の情報です。

Microsoft Copilot Studioの使い方

Microsoft Copilot Studioの使い方について、簡単にご説明します。

まずは、Microsoftアカウントを作成してCopilot Studioの公式サイトからサインインします。

使い方の流れは、以下のとおりです。

1.作成するリージョンを決定する
2.Copilotを新たに作成し、各種設定を行う
3.チャットボットを作成する
4.プレビューを確認する
5.公開する

まとめ

Microsoft Copilot Studioとは、Microsoft社が提供する、AIアシスタントの「Copilot」を作成・管理するローコードツールです。Microsoft Copilot Studioを活用すれば、AI機能を搭載したチャットボットや自動化ツールを簡単に作成・管理できます。

自社にあったAIツールにカスタマイズできるので、自社向けのナレッジツールや顧客対応チャットボットなどを構築することも可能です。

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AIを活用したDXサービス開発なら、SHIFTにご相談を!

この記事でもご紹介したとおり、Microsoft Copilot Studioを活用すれば、簡単に社内向けにカスタマイズしたチャットボットや自動ツールを構築できます。AI技術をビジネスに活用できれば、業務の効率化やコストの削減、顧客満足度の向上などが期待できるでしょう。

しかし、AIツールを適切に構築して運用するためには、AIに関する知識や技術、ノウハウが必要です。IT人材が不足しており、新しいAIの仕組みやツールを導入するのはむずかしいという企業様も多いかもしれません。

SHIFTのDXサービス開発をご活用いただければ、そのようなお客様の課題を解決いたします。SHIFTの特徴は、独自に定義した価値基準「DAAE」や、開発手法により「売れるサービスづくり」を実現するノウハウです。DXやAIに関する豊富な知見や多種多様な業界ノウハウを活かして、お客様の業務やお悩みに対する最適なご提案をいたします。

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林 栄一

 

監修

株式会社SHIFT
「ヒンシツ大学」クオリティ エヴァンジェリスト
林 栄一

組織活性化や人材開発において豊富な経験を持つ専門家として、人材と組織開発のリーダーを務め、その後、生成AIを中心にスキルを再構築し、現在新人研修プログラムや生成AI講座開発を担当している。2008年にスクラムマスター資格を取得し、コミュニティーを通じてアジャイルの普及に貢献。勉強会やカンファレンス、最近では生成AI関連のイベントに多数登壇している。チームワークの価値を重んじ、社会にチームでの喜びを広める使命をもつ。

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ヒンシツ大学とは、ソフトウェアの品質保証サービスを主力事業とする株式会社SHIFTが展開する教育専門機関です。
SHIFTが事業運営において培ったノウハウを言語化・体系化し、講座として提供しており、品質に対する意識の向上、さらには実践的な方法論の習得など、講座を通して、お客様の品質課題の解決を支援しています。
https://service.shiftinc.jp/softwaretest/hinshitsu-univ/
https://www.hinshitsu-univ.jp/
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この記事を書いた人

株式会社SHIFT マーケティンググループ
著者 株式会社SHIFT マーケティンググループ

SHIFTは「売れるサービスづくり」を得意とし、お客様の事業成長を全力で支援します。無駄のないスマートな社会の実現に向けて、ITの総合ソリューションを提供する会社です。

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