合同会社DMM.com様 導入事例
60以上の多事業展開を支える
QA部チームが果たす役割。
DMM TV事業立ち上げにおける
品質保証の重要性とその支援


Summary
DMM.com様は国内最大級のエンターテイメント企業。60以上の事業の中核を担う動画配信サービス『DMM TV』の品質保証を推進するQA部は、SHIFTと連携し社外から専門知識を取り入れています。現在もQA支援を継続中。
多様なデバイスに対応する品質保証の
重要性が高まるなか各チームが連携し、
ユーザーに価値ある体験を提供するための
取り組みが進化
        
                
        貴社が注力する事業について教えてください。

DMM.comは1998年に創業して以来、動画配信やFX、英会話、ゲーム、3Dプリントなど、60以上の多様なサービスを展開してきました。2025年現在、DMM.comの会員は5,100万人を超えており、最近ではAIなど最新テクノロジーを活用したサービスにも積極的に取り組んでおります。
なかでも力を入れているのは何ですか?
SHIFTさんにもご支援いただいている『DMM TV』です。
『DMM TV』はアニメ、バラエティ、2.5次元作品など、さまざまなエンターテインメントコンテンツを約20万本以上(2025年7月時点)配信している動画配信サービスでして、現在、こちらに注力しています。
SHIFTがご支援する以前の課題や、「QA」を導入いただいた経緯をお聞かせください。
当社のQA部は2020年に設立され、「DMM各事業のプロダクトやサービスの品質保証を通じて、ユーザーに価値あるサイトを提供し、事業成長に貢献する」というミッションを掲げています。立ち上げ当初、QA部には二つの大きな課題がありました。
一つは、60以上の事業に対応できるQAの専門知識をもつ人材が不足していたこと。もう一つは、開発者がテストを兼任していたため、機能実装に集中する一方で、網羅的なテストやユーザー視点のテストが手薄になり、品質の担保がむずかしい状況だったことでした。
これらの課題を解決するために、SHIFT社の第三者視点で専門的なQA人材と知見を導入したいと考え、協力をお願いすることになりました。コンテンツだけでなく、DMM TVはブラウザ、モバイル、テレビデバイス(Android TV・Fire TVなど)、ゲーム機と、さまざまなデバイスに対応しているサービスのため、各デバイスに対する品質保証が不可欠となります。
専門的な知識を活かし、開発の上流から関与。
チーム全体での協力を強化することで、より高い品質を実現へ
        
                
        SHIFTに期待いただいたことは何ですか?

主に、SHIFTさんには独自の価値を提供してもらえる期待が大きかったと思います。まず、「第三者視点での品質向上」が期待されました。開発者自身のテストには限界があるため、客観的な評価が重要です。次に、急成長するQA部に専門的な人材の採用と育成が必要で、SHIFTさんの豊富な経験がマッチしやすいと考えました。最後に、SHIFTさんの体系的なテスト技術が、開発プロセスに沿った形での協力を可能にする点が魅力でした。
SHIFTのプロジェクトメンバーから見て、今回のプロジェクトにはどのように関わっていきましたか?

立ち上げの初期からテスト設計面で関わることができました。当初は画面仕様書がない状態から情報を収集し、テストの準備を進めるなかで、DMMのみなさまと協力体制を築くことができました。また、髙山さんとともにリリース前の山場を乗り越えたことで、さらに関係性が深まったこともいい思い出です。
現在は管理職を担当するようになり、業務調整が大変でしたが、髙山さん含むチームとのコミュニケーションをとりながら優先整理し、開発リーダーと連携して必要な作業を明確化することで、現在はスムーズに業務に取り組むことができています。
SHIFTメンバーがジョインしてから5年が経ったとのことですが、現場への効果はいかがでしょうか?
DMM TVの中では、ブラウザ担当、モバイル担当、テレビデバイス(Android TVやFire TVなど)担当とチームが分かれています。その中でテレビデバイス系のチームはSHIFTさんにお任せして進めていただいています。こちらの意図を汲み取って動いていただけるので非常に助かっています。事細かに説明しなくても意図を汲んで対応いただけるところもありますし、課題や問題点もいちはやく報告いただいているので、信頼して一緒に働いているメンバーだと考えています。
新体制のもと、チーム一丸となって
効率化と品質向上を図る挑戦がスタート。 
今後の案件状況に応じて柔軟に対応し、
持続的な成長を目指す姿勢が重要
        
                
        体制最適化への移行とQAワンチーム化。その背景は?
DMM TVはリリースから数年が経ち、新規機能や施策を進めるなかで、最適化した体制への移行を決定しました。SHIFTさんには初期支援をお願いしていましたが、QA部のメンバーが増え、内製化が進んできたため2025年9月から人員を調整し、ブラウザ・モバイル・テレビデバイスの、QAチームをワンチーム化しました。『臨機応変』を重視し、課題が発生した際にはその都度分析し、解決策を見出しながら進めています。新体制をスタートしたばかりなので、今後の案件状況や浮かび上がる課題に応じて、必要であれば人数の再調整や配置の見直しを行う柔軟性をもって取り組んでいきたいと考えています。
新体制下でSHIFTへ期待していることは何でしょうか。

これまでも連携を強化してきましたが、今後はQAのスペシャリスト集団として、開発の上流から品質をつくり込むアプローチを推進したいと考えています。最適化のために作業方法を見直し、生成AIを活用してテスト工数を削減し、新たな品質向上活動に充てていく予定です。また、SHIFTさんのQAに関する知見を弊社メンバーに共有いただき、チーム全体の成長にご協力いただけるとありがたいです。
「品質向上」と「AI活用」の両立を目指して
生成AIの活用についてお話がありましたが、社内でのAI導入はどのように進展していますか?
はい、AI活用は非常に活発になっています。部門によってはまだ導入段階ですが、全社的にAI活用を推進する流れができています。QA部としても会社目標に合わせ、今年度は生成AIの導入可能性を各領域でトライアルしています。下期には、実際に導入した部分から効果検証を進め、現場に最適な使い方を模索していく方針です。すべてをAIで置き換えることは考えておらず、「ここはAIでカバー、ここは人がフォロー」と見極めることを重視しています。
SHIFTのQAメンバーから、AI活用の手応えと今後の意気込みをお願いします。
AIはここ数年で急速に身近になり、プライベートだけでなく仕事の場でも利用されるようになったと感じています。SHIFT社内ではAIの活用が積極的に推進されており、今後は業務においてもAIを取り入れ、効率化を図りながら、上長や営業メンバー、開発チームと連携し、DMM.com様にさらによい取り組みやご提案につなげていけるよう努めていきたいと思います。

※掲載内容は2025年9月取材時のものです。

















