三菱UFJトラストシステム株式会社様 導入事例
システム障害が許されない
金融システムにおいて、
品質向上を追求していくために
欠かせない存在です
Summary
システム障害の許されない金融機関のシステムにおいて品質向上を追求しつづけることが求められるなか、お客様のシステムの多数のプロジェクトにSHIFTが参画。テストを中心とした品質向上全般をご支援いたしました。現在ではRPA(BPM)やセキュリティ診断など幅広くご支援を実施中です。
1件のシステム障害も許されない、高いレベルの品質が求められる
SHIFTに依頼する以前は、どのような課題があったのでしょうか?
三菱UFJトラストシステムは、三菱UFJ信託銀行の業務システム開発・運用を一手に引き受けている会社です。その品質管理部では、1)着実な案件遂行、2)品質の向上、3)システム開発の生産性向上という、大きく3つに取り組んでいます。
依頼以前も、ある程度高い品質レベルにあったと思っています。さらに品質を上げていくためにはどうすればいいか?という永遠の課題を抱えていました。また、この数年間のシステム投資額が大きく、銀行側からのニーズが膨らんで急激に増加する案件数に対応していく難しさも感じていました。
そんな折、弊社社長が部長時代に、テストに特化したSHIFTという会社の存在を知って早速テストセンター見学やお話を聞かせていただき、テストの効率化と品質向上に直結すると確信して、社内に広げようと動き出しました。
そんななかで、SHIFTへの依頼が急拡大した要因は2点と考えています。
1つ目は、会社の方針としてトップダウンでSHIFTの参画を会社の経営計画に組み入れ、社内各部の業務計画に反映したことで、全社的にまずはSHIFTを活用してみよう、という考えが浸透しました。
2つ目は、時代背景です。昨今、システム開発の要望は膨らみ複雑化しています。多数の案件が併走するなかで、FinTech・RPA・セキュリティ対策といった対応で業務が増えていく傾向にありました。一定水準の業務知識・システム知識をもった社員はすぐには急増するわけでもなく、より多くの案件の上流工程に注力するためにも、テストに関わる工程をSHIFTにお任せするという意識が広がったと思います。
プロに任せることで本番システム障害ゼロを実現。より多くの案件の上流工程に注力できる体制へ
SHIFTとの取り組みとその成果についてはいかがですか?
一度SHIFTに協力いただいてシステム開発を進めると、徐々によさが広まっていきました。現在では、相当数のプロジェクトでSHIFTに参画してもらっています。当初は、テスト実行のみでしたが、その後は、テスト設計やテスト戦略に広がり、最近ではPMO・RPA開発・セキュリティ診断など、幅広くご支援いただいています。
銀行側からはRPAやセキュリティ対策など通常の業務システム以外の要望が膨らんでおり、それらの要望に応えるためにも、もっともっとテスト領域をSHIFTに任せて、上流工程に社員リソースを振り向けていきたいところです。
SHIFTの取り組みについて、具体的には、3つの成果が得られました。
1つ目は、品質の向上です。SHIFTにテスト実行していただいたシステムは、まだ1件も本番システム障害が発生していません。引き続き安心してお任せできます。着実に品質向上に繋がっていることに感謝しています。
2つ目は、効率化です。例えばテストケースをしっかり作り込むところでしょうか。社員は、要件定義には慣れていますが、結合テストケースをどう作ればいいのか不安はあったと思います。業務を網羅しながら複雑な組み合わせを考慮する点など、どこまでやればいいか、一定期間で終えようとするのはかなり大変です。本来はそこにかなり苦労していたはずですが、そこをSHIFTに入ってもらってかなり助かっています。
3つ目は、社員の負荷軽減です。特に先ほどのテストケース作成やテスト実行をお任せできたことで、社員が上流の要件定義や設計工程に注力できる体制が整いつつあります。
SHIFTの強みはさまざまありますが、やはりテストケースをしっかり作り込んでいる点に本来の遺伝子があるので、そこを評価していただいたのは非常にうれしいですね。
SHIFTが参画させていただいた案件で、まさかSHIFTがテストしてシステム障害が見つかるとは思わなかった、と開発部門の方からお褒めの言葉をいただきました。開発ベンダー側で単体テストをやりきれていないところに、SHIFTが入って品質の高いテストケースをつくることで、障害を打ち取ることができたわけです。我々の価値を実感していただけるのはうれしかったですね。
今後のさらなる品質向上に向けて
これからのシステム開発における品質向上についてどのようにお考えですか?
品質って難しいですよね。本番システム障害件数がたったの1件しかなかったとしても、その1件がものすごく重大であれば、信頼を失う訳なので、やはりお客様の信頼を裏切らないこと。そういう視点での品質向上って、ある一定の水準までレベルアップできたら終わりというわけでもないですから。
野間様にお話いただいたように、金融機関はそもそも本番システム障害ゼロを目指しているという所が根底にあります。そのためには、仕組みの見直しや本番システム障害ゼロを目指して一丸となって取り組む状態をつくる必要がありますね。
仮にシステムの本番システム障害がゼロになったとしても、それで品質が完璧になったというわけではないはずですよね。お客様の信頼を裏切らない、という本質を目指すところが大きかったと思いますね。それに対してSHIFTの提供価値とは何かを常に自問自答しながらご支援させていただいています。
テスト実行に関する部分はSHIFTの比率を上げて行こう、現場でもっと活用させていただいて、さらに品質向上に繋げていこうと考えています。
そのためにも、これまで以上に現場のメンバーが「SHIFTにお任せしてよかった」という安心感や納得感を体感できている状態を維持していただきながら、活躍の場を広げていただけるとうれしいです。
※掲載内容は2019年11月取材時のものです。
三菱UFJトラストシステム株式会社様