コラム

  • 2021.06.11
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日本のブラウザシェア(2021) ~リリースまでにチェックすべきブラウザと端末とは~

いまでは多くの人々がスマートフォンやタブレットを所有し、個人に最適化されたWebサービスやアプリを楽しむ時代になってきました。そんななか、ソフトウェアを開発する事業会社やベンダーで欠かすことができない多端末検証。端末やOSの組み合わせの数が無限にあるなか、検証すべき端末はどのように選定するべきでしょうか。今回は、そのなかでもブラウザシェアという切り口からその基本を押さえていきましょう。

日本のWebブラウザシェア(2021年)

日本のWebブラウザシェア率の図

出典:https://gs.statcounter.com/

日本における、2021年のデスクトップ、モバイル、タブレットのWebブラウザシェア状況は上記のようになっています。個人ユーザーだけではなく、企業でのSaaS導入事例も増えてきているため、Google Chrome、Microsoft EdgeなどのPCベースでのブラウザが大きくシェアを占めていることがわかります。

日本のモバイル、タブレットのブラウザシェア率の図

出典:https://gs.statcounter.com/

モバイル、タブレットに絞ってみると、日本国内ではiPhoneやiPadのユーザー比率が多くなるため、Safariが60%のシェアを占めていることがわかります。

モバイルOSシェア

つづいてモバイルOSシェアを見ていきます。

モバイルOSシェア率の図

出典:https://gs.statcounter.com/

ブラウザでのシェア率でもふれたように、iOSが国内では優勢です。さらに分析してみると、iOS、Androidのメジャーバージョンのシェア率は下記のとおりになります。

▼iOSのバージョンシェア率

iOSのバージョンシェア率の図

出典:https://gs.statcounter.com/

▼Androidのバージョンシェア率

Androidのバージョンシェア率の図

出典:https://gs.statcounter.com/

開発時に対策すべきブラウザと端末とは?

ブラウザと端末のイメージ

対策すべきブラウザ

基本的には開発するサービス規約の動作保証環境を100%押さえるのがセオリーになります。公共系のシステムではブラウザの指定もありMicrosoft EdgeやMicrosoft Internet Explorerのバージョンを考慮する必要があるでしょう。エンドユーザー向けのサービスでは、Google ChromeやSafariなど、シェア率でも大多数を占めるブラウザでの検証は必須になると考えます。

対策すべき端末

対策すべき端末としては、やはりエンドユーザーのシェアを伸ばしているiOS系端末は必須です。Android端末も最新のものから2、3世代前のメジャーバージョンはカバーするべきでしょう。また、検証時に忘れがちなのがタブレット端末です。同じモバイルOSでもタブレット向けのUIを開発している場合もありますので、端末選定の場合には考慮漏れがないように注意するべきです。
また、Androidの場合はバージョンに応じてAPIレベルも異なるため、単なるOSによる選定だけではなく、APIレベルを基準にするのも効果的な選定基準だと考えます。
エンドユーザー向けのサービスでユーザーの使用ブラウザ、OSなどの数値が取得できていれば、上位90%、80%などの占有率を基にOSやブラウザを選定していく、という基準も効果的だと考えます。

多端末検証の重要性

多端末のイメージ

多端末検証のメリット

同じソフトウェアを動作させるとしても、端末の環境が変われば挙動やエラーも異なるため、多端末検証は効果的です。

端末やOSなどの最適な組み合わせは、レイアウト崩れを検証したいのか、基本的な機能を検証したいのか、端末やオペレーティングシステム固有の問題を抽出したいのかなど、検証の目的によって変わります。また、どのようなユーザーを想定しているのか、セキュリティや接続性などの品質を重視するのかなどソフトウェアの特性によっても変わります。

多端末検証のアウトソース

多端末検証の重要性・効果が理解できても、実際に端末や環境を準備したり、OSがアップデートを繰り返して、以前のOSバージョンが準備できなくなったり、開発会社や事業会社で検証用の端末を用意することの費用面、数十端末の多端末検証の作業オペレーションは非常に大きな管理運用コストがかかることになります。
主要な端末のみ開発側で担保し、多端末での検証のみアウトソースすることでコストを削減することが可能です。
また、多端末検証をするにしても、当然ながらテストケースをすべての端末で検証すると端末分のコストがかかるため、テストケースの効果的な按分も必要になります。どの端末で、どのテストケースを実施するかのテスト計画もノウハウが必要になります。第三者検証会社にはテスト端末の選定、テストケースの按分、テスト計画の進行管理まで数多くのナレッジ・ノウハウを蓄積していますので、多端末検証は第三者検証会社にアウトソースすることが効果的でしょう。

多端末検証テストケースの自動化

さらに効果的な取り組みとして、テストケースを自動化し、リモートで、かつ複数端末で実施するという取り組みもあります。コロナ禍となり、在宅での開発でそもそもリモートでの検証の需要が高まるなか、テストケースを自動化して開発工程に最適に組み込むことにより、自社サービスの品質安定や、開発のスピード向上も期待することができます。

まとめ

以上で述べてきたとおり、日本国内のブラウザシェアはAndroid、iOS、WindowsなどOSに依存することなくリリースされているGoogle Chromeが優勢のため、多端末検証でブラウザを考える際はGoogle Chromeでの確認を最優先で実施することをオススメします。
また、多端末検証と一言に言っても、端末選定の基準からテスト計画まで考慮すべき点が多く、適切に計画・運用しないと最終工程で手戻りやリリース遅延を引き起こしてしまう可能性が大いにあります。開発中のサービスの特性や多端末検証の目的を明確にし、効果的な多端末検証を計画しましょう。

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