機械学習とは?AIやディープラーニングとの違い、活用事例などを解説

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機械学習とは?AIやディープラーニングとの違い、活用事例などを解説

株式会社SHIFT マーケティンググループ
著者 株式会社SHIFT マーケティンググループ

お役立ち資料

Introduction

近年、機械学習の技術が大きく発達し、あらゆる場面で利用されるようになりました。医療業界や金融業界、モノづくりの業界、小売業など、幅広い分野で役に立っています。

しかし、機械学習とは実際にどのようなものなのか、どのような場面で役立つのか、どのような種類があるのかなどを、実は理解していないという人も多いでしょう。ある程度の仕組みや活用事例を知れば、それぞれの企業の業務に役立てることも可能です。

この記事では、機械学習についての定義、実現できることや種類、活用事例などについて解説します。

目次

機械学習とは?

機械学習とは

近年、機械学習の技術が急速に進化し、身近なところで使われるようになりました。ここでは、機械学習の定義やAI、ディープラーニングとの違いについて解説します。

人間の学習に相当する仕組みをコンピューターなどで実現するもの

機械学習とは、人間が学習するような仕組みをコンピューターなどで実現するものです。大量のデータをコンピューターに学習させることで、精度の高い作業をさせられるようになります。

総務省の『第1部 特集 進化するデジタル経済とその先にあるSociety 5.0』では、以下のように定義されています。

機械学習

機械学習(マシーンラーニング、ML)とは、人間の学習に相当する仕組みをコンピューター等で実現するもの

機械学習では、コンピューターに大量のデータを読み込ませることで、さまざまなアルゴリズムを学ばせることが可能です。そして、そのアルゴリズムをもとに分析をさせます。

大量のデータを学習したコンピューターは、たとえば車両や人物、標識、道路などを認識する自動運転技術に活用することが可能です。機械学習で「車とは何か」「人物とはどのようなものか」を大量のデータをもとに学習するのです。その結果、画像で認識できるようになり、自動運転技術が完成します。

機械学習の技術は日々進化しており、幅広い分野で活用されています。

AI(人工知能)との違い

機械学習とよく似た概念に、AI(人工知能)があります。

AI(人工知能)を実現するためのデータ分析技術の1つが、機械学習です。機械学習を行うことで、AI(人工知能)を実現することが可能です。

ディープラーニング(深層学習)との違い

ディープラーニングは機械学習の一部で、機械学習よりも学習の精度があがったものです。

ディープラーニングでは、機械学習で必要になるマニュアルによる開発手順や、人の手を必要としません。人間の神経細胞によく似たニューラル・ネットワークが使われており、高度な学習を行うことが可能です。データの特徴もコンピューターが見つけ出せます。

たとえば、キュウリとトマトを識別する際には、人間が「色に着目せよ」と教える必要があります。しかし、ディープラーニングなら、自動的に「色に着目すればよい」と自ら識別方法を見つけ出すことが可能です。さらに、人間が気づかない識別方法を見つけ出すこともあります。

機械学習の発展形が、ディープラーニングといえるでしょう。

ディープラーニングについてはこちらをご覧ください。
>>ディープラーニングとは?機械学習との違いやできること、活用事例を解説のページへ

機械学習でできること

機械学習で実現できることは、数多くあります。ここでは、その一部をご紹介します。

自然言語処理・画像処理

言語処理や画像処理で、機械学習が活用されています。

人間の言語は自然言語と呼ばれ、これを機械学習で処理します。言葉の意味を解析して分類することで、人間の言語を活用したチャットボットなどに活かすことが可能です。

画像を解析して処理する場合には、人間が視覚を用いて判断しなくても、機械学習による処理で置き換えられます。その技術を活かして、生産ラインで画像解析を活用し、不良品を検出するなどの業務に役立てることも可能です。機械学習を活用して画像解析を行えば、そのための人員コストを削減でき、解析品質の向上が期待できるなどのメリットを得られます。

分類

データをルールに基づいて、分類することも可能です。機械学習を活用することで、より複雑なルールで分類できるようになり、分類の精度も大幅に向上します。

クラスタリング

クラスタリングとは、データの特徴や類似性をAIが導き出して、データを同一カテゴリーごとにわける作業のことです。クラスタリングのルールは、データの規則性や傾向から判断していきます。

回帰分析

大量のデータから、値を予測していくことを指します。

たとえば「駅の利用者数とその駅の近隣店舗の売りあげのデータから、新たに店舗を開店した際の売りあげを予想する」なども可能です。その時点で新たな店舗のデータがなくても、過去のデータを学習することで、ある程度予測できるのが回帰分析です。

異常検知

データ分析の結果から外れた値を、異常として検知することも可能です。

気象データや防犯カメラの画像データなどを分析し、異常を検知するとアラームで通知します。これにより、人の手がなくてもツールにより、リアルタイムに異常を検知できます。

予知保全

予知保全とは、各種機器やシステムなどを適切なタイミングでメンテナンスし、故障が発生する前に対応することです。故障が発生してしまうと、サーバーの停止やトラブルが起こり、対応コストがかかってしまいます。そうなる前に、適切にメンテナンスすることで、故障の発生を防ぎます。

機械学習で故障が発生しそうなタイミングを予測し、適切なタイミングでメンテナンスを行うことが可能です。

機械学習の種類

機械学習の種類

機械学習には、教師あり学習、教師なし学習、強化学習の3つの種類があります。ここでは、それぞれについて解説します。

教師あり学習

機械学習に入力するデータと、その答えである出力データがそろっている状態で学習する方法です。入力データから出力データを推計します。入力データに対し、正しい出力結果として出力データが用意されており、いくつものデータから独力で回答を予測できるようになります。

たとえば、天候や販促活動、価格などの情報から売りあげを予測する、道路の混雑情報を予測するトラフィック分析などが可能です。

教師なし学習

入力データのみで、データの背景にあるパターンや構造を見つけ出す方法です。教師ありデータにはある出力データがないため、入力データを計算したり、グループわけしたりして推計するのです。

たとえば、ネットショッピングで、おすすめ商品を知らせるレコメンデーション機能などに用いられます。また、顔認証システムや市場調査、サイバーセキュリティなどに用いられることもあります。

強化学習

データがない状態でシステムが試行錯誤しながら、学習の精度を高めていく方法です。

たとえば、ロボットの歩行アルゴリズムで歩行距離を延ばすために、入力データなしに新たな歩き方を試行錯誤して求めていきます。その結果、最適な歩き方のアルゴリズムを探し出すのです。

たとえば、インターネット広告の自動価格入札システム、ゲーム開発、証券市場での取引などに活用されています。

機械学習の活用事例

機械学習は、あらゆる分野で活用されています。ここでは、具体的な活用事例についてご紹介します。

エネルギー業界

エネルギー業界では、少しでも安い原油などの原料を、少しでも安い調達コストで調達する必要があります。国や調達ルートなどにはさまざまな選択肢があり、状況に応じてもっとも安い方法を模索しなければなりません。そこで、機械学習の技術を活用し、最安になる方法を分析して予測します。

医療業界

医療業界では、CT画像やMRI画像を正しく分析して、疾患を見つけ出す必要があります。人間の目で分析するのは量や質の面で限界があるため、機械学習の技術が活躍しています。過去の画像データを学習して画像解析を行うことで、小さい疾患も確実に見つけながら、解析する件数を増やすことも可能です。

教育業界

教育業界では、国語や英語などの語学教育で、機械学習の技術が活躍しています。文章の解析や品詞分解、翻訳などを行う際に、機械学習を活用することで、教師や教材を製作する企業の作業効率の改善が行われています。

金融業界

金融業界では、株価や為替相場の変動を予測する際に、機械学習の技術が使われています。過去のデータを学習することで市場の分析を行い、予測に使われます。これらの予測は、トレード、ヘッジ、投資、またそのリスク管理などに役立てられるのです。

従来の人間による分析や予測よりも精度を高めることが可能で、かつ業務効率の改善も可能です。機械学習を導入することで、高速な取引、高頻度な取引が可能となり、リスク分析の精度も向上しています。

小売業界

小売業界などでは、来客数を予測して、その日の仕入れを決めることがあります。とくに、スーパーなどの食品を扱う業界では、仕入れが少ないと顧客を逃してしまい、多すぎると廃棄処分が増えて損失が出てしまいます。

そこで、機械学習の技術を活かして、場所や顧客の年齢、性別、普段購入する商品、金額などのデータを分析することで、来客分析をすることが可能です。これにより、人が感覚や経験で予測するよりも、精度の高い来客数の予測を行うことが可能です。

農業

農業の分野では、気候や温度によって生産量が大きく左右されるため、機械学習による分析が役立っています。収穫時期をいつにすると、もっとも収穫量を増やせるかなど、過去のデータから分析して予測します。また、生産量にあわせて従業員のコストを予測することで、無駄のない予算配分をすることも可能です。

アパレル業界

アパレル業界の流行の移り変わりは激しく、どの商品を多めに仕入れるか、どのような路線で売り出すかなどの予測が非常に重要です。いま流行していても、次の季節にその流行がつづくとは限らず、つねに世のなかの流れを見て、仕入れ商品や販促路線を決めていかなければなりません。

そこで、機械学習の技術を活用することで、過去の売りあげのデータや販売促進データなどを分析して、効率のよい店舗運営が可能になっています。

機械学習の代表的なアルゴリズム

機械学習には、いくつかのアルゴリズムが存在します。

そもそも、アルゴリズムとは何なのでしょうか?アルゴリズムとは、問題を解決するための手順や計算方法、ルールのことです。

たとえば、あるデータを五十音の昇順に並び替える必要があったとします。このとき、並び替えるアルゴリズムには、いくつかの種類があります。最初から1つずつ文字列を比較していき、並び替えて一通り並び替えが終わったら、もう一度最初から並び替えを行い、これを繰り返すと最終的に五十音順になるなどです。このアルゴリズム以外にも、いくつかのアルゴリズムがあり、最適ですばやく並び替えられるものもあります。

機械学習にも、学習を行うアルゴリズムがいくつか存在します。ここでは、その種類について見ていきましょう。

ニューラル・ネットワーク

ニューラル・ネットワークとは、人間の脳神経の仕組みに似た構造をしているアルゴリズムです。脳の回路に似た構成で、入力層、中間層、出力層の3つがあり、この構成で機械学習を進めていきます。

このうち、中間層を深くしたものがディープラーニングです。ディープラーニングは、ニューラル・ネットワークを発展させたものといえます。

決定木(ディシジョン・ツリー)

決定木とは、分析したデータをもとに樹形図を作成して、分析を簡単にできる方法です。ある基準を決めた後、データを分割して基準を満たすまで、処理を流す、データを分割することを繰り返します。

ランダム・フォレスト

ランダム・フォレストとは、決定木を複数使用する方法です。決定木のアルゴリズムを複数活用することで、分類または回帰を行います。

サポート・ベクター・マシン(SVM)

2つのクラスのデータを分割する境界を決定することで、分類や回復などの問題に適応できる機械学習モデルです。マージン最大化という考え方が重要で、これは2つのサポートベクトルから、もっとも遠い場所に境界を置くことを意味しています。マージン最大化を行うことで、少ないデータで高い効果を得ることが可能です。

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まとめ

この記事では、機械学習についての定義、実現できることや種類、活用事例などについて解説しました。AIを活用するうえで、機械学習について正しく理解しておくことは、非常に重要です。

また、AIを活用する際には、AIの品質を十分に保証する必要もあります。SHIFTでは、AI品質保証を実施しています。企業ごとに状況や環境、ご要望にあったAI品質保証を行いますので、お気軽にご相談ください。

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この記事を書いた人

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