コラム

  • 2021.08.05
  • アジャイル開発
  • #基礎知識
  • #開発手法

スクラムとは メリットやメンバーの役割、スクラム開発の流れについて解説

多くの人々がスマートフォン、タブレット、PCといった情報通信端末を所有し、既存のサービスへの要求や新たなサービスとして必要としているものなどを「市場の声」として発信できる現在。ソフトウェア開発の現場では、そうした市場のニーズをサービスやプロダクトへ迅速に反映させるための開発手法の一つとして「アジャイル開発」が注目を集めており、多くの企業が従来の「ウォーターフォール型開発」から「アジャイル開発」へ移行しようとしています。この記事では「アジャイル開発」に関連するキーワードとしてよく耳にする「スクラム」についてまとめていきます。

スクラムとは

スクラムとは、アジャイル開発のフレームワークの一つとして位置づけられるものです。プロダクトオーナー、スクラムマスター、開発者といったロール(役割)をもったメンバーで10人以下のチームを組み、機能単位で「計画、設計、開発、テスト」、そしてリリースのサイクル(スプリント)を繰り返し、プロダクトを完成させます。ユーザーを巻き込みながら開発することで、顧客の価値を最大化しつつ、素早く、動くプロダクトを完成させることが特徴といえます。

スクラム開発のメリット

スクラム開発では、開発の優先順位が高い機能から先に開発を進めるため、短い期間で最大限の成果を期待することができます。また、短いスプリントで開発を区切り、そのスプリントのなかで開発計画を見積もるため、工数の見積もりの正確さが増すというメリットが生まれます。さらに、スクラムのメンバーが各自の作業の工数を見積もることから、その作業に対する責任感が醸成されるため、結果としてチーム組成やメンバーの育成といったことにつながるのもメリットといえます。

スピーディにプロダクトや機能をユーザーに届けることができ、また、ユーザー側の要求を取り入れながら開発できるため、開発側にとってもユーザー側にとっても開発意図にかなったプロダクトや機能をリリースすることができます。都度要求を確認しながら短い期間で開発ができるため、プロジェクト終盤での手戻りの発生や、それに伴うコスト増大、納期遅延といった問題を防ぐこともメリットとなります。

スクラム開発のメンバーとロール(役割)

スクラム開発のイメージ

実際のスクラムチームのロール(役割)にはどのようなものがあるのかについてここでは確認していきます。

プロダクトオーナー

その名前のとおり、プロダクトの責任者としての役割を担います。プロダクトオーナーは、スクラムチームから生み出されるプロダクトの価値を最大化し、プロダクトバックログ管理において優先順位を明確にすることに責任をもちます。

スクラムマスター

スクラムのフレームワークを通じてチームを導き、作業の障害となる原因を取り除く役割をします。「調整役」や「サーバント」といった言葉で説明されることも多いですが、スクラムチームをより効果的に機能させることにコミットします。

開発メンバー

開発メンバーは、プロダクトの開発を担います。スクラムチームでは各メンバーが設計~コーディング~テスト~運用などの横断的なスキルが求められます。これはあくまで理想ですが、実際には苦手分野があったとしてもスクラムチーム全体としての成果が求められるため、作業調整を行いながら、すべてのメンバーがすべての仕事をできるようになることを目指します。

スクラム開発の流れ

スクラム開発では、短いサイクル(スプリント)を繰り返しながらプロジェクトを進めていきます。ここでは、その一つのサイクルの流れを確認していきます。

プロダクトバックログの作成

プロダクトバックログとは、プロダクトやその先のビジョンを実現するために必要な作業やつくるべき機能をあげたリストです。常に変化し、優先順位に基づいて定期的に整理されます。プロダクトオーナーはプロジェクト全体をあらゆる側面から判断して優先順位を判断することになります。

スプリントプランニング(スプリント計画)

スプリントをはじめるにあたって、プロダクトオーナー、スクラムマスター、チームメンバーが集まってスプリントの計画を立てます。スプリントの長さは必ず一定の期間に決めますが、2週間がもっとも一般的で、最長でも1ヶ月です。
プロダクト全体のことが記されているプロダクトバックログのなかから、今回のスプリントにおいてどの機能を、どれくらいの規模で開発するのかを決めます。バックログアイテムに対しては、必要であれば作業分解、工数見積もり、作業の担当者決めを行います。

デイリースクラム

毎朝、5~15分ほどの時間をかけて行われることが多いスクラムチームのミーティングです。各メンバーが担当するタスクの進捗状況や、昨日終えたこと、今日取り組むこと、現在起きている問題や課題といったことをチーム内で共有します。チーム内で起こっている問題に対してはチームメンバーが互いにサポートし合い、スクラムマスターは必要であればステークホルダーやチーム外との調整を行います。

スプリントレビュー

スプリントの最終日に、プロダクトオーナーや主要ステークホルダーがスプリントでの成果物を確認するためのレビュー会のことをいいます。基本的には動くアプリケーションによってレビューを実施し、バックログで定義された基準を満たしているかどうかを評価することになります。

スプリントレトロプロスペクティブ(振り返り)

スプリントの振り返りミーティングのことです。スプリントレビューと同様にスプリント最終日に開催されることが多く、スプリント内でのよかった点や課題点、要因を分析し、改善策などをメンバーで議論し、次のスプリントですぐに生かせるようにします。

まとめ

アジャイル開発の手法のひとつとして多く採用されているスクラムについてまとめました。スクラム開発は、サービスの開発スピードを高め、変更に適応しやすい柔軟性を兼ね備えている手法であるといえますが、あくまで手法の一つでしかないため、スクラムの基本を押さえつつ、プロダクト状況、開発メンバーの成熟度によって最適な開発手法を採用するのがよいでしょう。

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