コラム

  • 2021.08.26
  • 品質コンサルティング
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SHIFTが行う品質コンサルティングとは できる課題解決とメリット、流れを紹介

ソフトウェア開発は、社内利用・外販を問わず、スクラッチ開発から、パッケージ利用、そしてクラウドサービスであるSaaSの時代へと大きく変化を遂げてきています。

しかしながら、多くの企業は、古くからあるシステムの足かせなどから、新システムへのステップアップが容易ではなく、システムの複雑化やトラブル発生時の影響範囲の拡大などから、品質確保に苦労されていると認識しています。

本コラムでは、こうした背景を踏まえ、企業の経営層・リーダー層が直面されている開発プロセスにおける品質課題、課題解決に向けたアプローチ、品質強化のポイントについて、SHIFTの品質コンサルとしての経験を踏まえながらご紹介させていただきます。

開発プロセスにおける品質課題

品質コンサルの経験に基づき、開発プロセスで発生する品質課題の例を以下に示します。
品質課題は、仮にウォーターフォール型の開発を想定した場合、要件定義から移行に至る各プロセスで発生する可能性があり、プロセス以外にも、プロセスの実行を支援するIT、プロセスを管理する人・組織にも存在します。
これらが絡み合うことで、プロセス品質の悪化はプロダクト品質をも悪化させ、最終的には企業イメージ・業績悪化へとつながる場合があります。

特に、中堅企業においては、人材や資金面での制約から、人・組織に関する課題が大きく、日々の障害や顧客クレームに対応するのが精一杯で、品質の仕組みづくりや、人材の中長期的な育成にまで手が回らない、というのが実態ではないでしょうか。

このためプロセスだけでなく、IT、人・組織の課題について、三位一体となって解決していく必要があります。

プロセス、IT、人・組織の品質課題表

課題解決に向けたアプローチ

課題解決に向けたアプローチについて、以下に示します。
全体的な品質強化ポイントは、品質管理の憲法ともいうべき、「品質保証標準」を策定し、PDCAを回しながら、プロセスの見直しや担当者の意識改革を行い、標準を現場に定着させていくことです。
オーソドックスなアプローチですが、弊社に相談に来られるお客様のほとんどは、このサイクルがうまく回っていないのが実態です。その理由の1つとしてあげられるのは、プレーヤー(外注先)別に得意な領域が異なることです。

まず、大手SIerは、一般的に、開発管理標準策定のような、上流の計画系の策定を強みとしています。しかしながら、PMOという職種を例にあげると、計画系はPMBOK(Project Management Body of Knowledge)で定義された開発管理標準全体をカバーする必要があり、品質管理はその一部にすぎないこと、また、実行系は子会社や外部に委託している場合も多いことから、品質に特化したスキルが十分蓄積されていないことも多いのが実態です。

次に、中堅SIerは、設計・テストなどの実行系を得意としています。しかしながら、分業化が進み、テストは強いがレビューやインスペクションは専門ではないなど、強み・弱みがはっきりしており、その全体統制は、お客様が行うか、外注先の管理コストとして上乗せされているのが実態です。

SHIFTは、テストの専門会社としてスタートしていますが、現在では、品質を軸にして、これら大手SIerや中堅SIerの強みを包含し、PlanからDo、Check、Actionに至るまでEnd-to-Endでお客様を強力に支援できるのが強みとなっています。その経験に基づく、各領域での品質強化ポイントについて、次項でご説明します。

支援領域の表

品質強化のポイント

1.Plan(計画)

計画における品質強化ポイントは、品質保証標準には、現在発生している課題を起点に、開発標準準拠、検証、計測の観点から整理し記載することです。
前述の開発プロセスにおける品質課題を踏まえ、品質課題に対する解決施策(仮説)として品質保証標準に記載すべき内容の例、およびそのことで期待される効果を整理した結果を以下に示します。
各記載内容については、プロセス、IT、人・組織との関係性も示しています。

SHIFTは、大手SIerやコンサルティング会社から多くの優秀な人材が集積しており、包括的なスキルを蓄積しながらも、品質に特化した案件を通じて、品質計画に関する実践的なスキルを有しています。

品質課題に対する解決施策として品質保証標準に記載すべき内容の例、および期待される効果の表

2.Do(実行)

実行における品質強化ポイントは、作業品質を安定させるため、標準化を必ず行うことです。
たとえばテスト管理の領域では、管理プロセスとドキュメントを標準化することで、誰でも安定的に高品質な作業を行うことが可能となります。

SHIFTは、テストの専門会社であったことから、テストに関する標準化・人材育成が進んでいます。標準プロセスでは、プロセス・手順・アウトプットを定義し、また標準ドキュメントとして、機能テストでカバーすべき検証観点のようなひな型が用意されているため、担当者のスキルに依存せず網羅性が担保されます。SHIFTにはこのように、作業と判断を分離し、80%を占める作業については、標準化を行い、誰でもできるようにするという文化が根づいています。

また、品質コンサルの参画方法は、テスト戦略・テスト計画策定などの上流から入り、その後も並行して品質PMOとして参画するなどさまざまですが、コンサルとテスト管理者が協業することで、テスト要件を、スムーズに設計者や実行者に引き継ぐことができる、テスト結果をテスト要件や計画と照らし合わせて合理的にお客様に説明できる、ほかの案件に同様の方法論を横展開できるなど、お客様にとってもメリットが大きいと考えています。

3.Check(評価)/Action(改善)

評価と改善における品質強化ポイントは、フィードバックを受領して標準に反映させる、品質保証の仕組みを構築することです。

一例として、SHIFTの品質管理定着化の取り組みを以下に示します。
品質管理部が組織的に個別プロジェクトやお客様を支援し、FBを通じてナレッジのブラッシュアップを行い、品質管理レベルを継続的な発展をさせる仕組みを有しています。品質管理部で蓄積された実務に基づくノウハウを活用し、効率的にPDCAを回すことで、お客様における標準の定着化および品質管理レベル向上を強力に支援しています。また、社長を頂点としてベンチャー企業体質が根づいているため、大手企業とは別格のスピードで日々改革を行っています。

SHIFTの品質管理定着化の取り組みの図

4.経済品質

最後の品質強化ポイントは、企業として勝ち残るため、過剰品質を求めすぎず、常に経済品質を意識することです。

JUAS(一般社団法人 日本情報システムユーザー協会)の調査報告書によれば、ほとんどの企業は工期・予算・品質になんらかの不満を抱えており、工期悪化傾向の主な要因は、人やスキルの不足にあるとしています。しかしながら、開発プロジェクトにおいて、最も人やコストに影響を与える開発スピードには無頓着でありながら、品質の向上とコストの適正化は求めるという矛盾を抱えながら二兎を追っているように感じます。

SHIFTでは、GAFAやBATHに代表される、世界規模で独り勝ちする企業の特性を早くから分析し、競争を勝ち抜くためのQCDに代わる新たな思想として、DAAEの重要性を経営層に訴求しつづけてきました。また、システム開発プロジェクトにおいても、DAAEへの思想を取り入れることでプロジェクトを成功に導いてきました。SHIFTは品質の専門家ですが、標準化を強力に推進するなど、過剰品質に陥ることなく、経済品質を得るためにはどうすればよいかを常に考えています。

SHIFTが考えるシステム企画支援サービスDAAEの図

まとめ

これまでご説明したとおり、ソフトウェア品質は、開発プロセスにおける、さまざまな課題が絡み合うことで発生しており、品質強化をするためには、プロセスだけでなく、IT、人・組織の課題についても解決していく必要があります。そして、品質を強化するためには以下のポイントが重要となります。

① 品質管理の憲法ともいうべき、「品質保証標準」を策定し、PDCAを回しながら、プロセスの見直しや担当者の意識改革を行い、標準を現場に定着させていくこと
② 品質保証標準には、現在発生している課題を起点に、開発標準準拠、検証、計測の観点から整理し記載すること
③ 作業品質を安定させるため、標準化を必ず行うこと
④ フィードバックを受領して標準に反映させる、品質保証の仕組みを構築すること
⑤ 企業として勝ち残るため、過剰品質を求めすぎず、常に経済品質を意識すること

本コラムのなかで、お客様の抱えている品質課題について、1つでも解決に向けた気づきが得られれば望外の喜びです。ご説明した内容以外にも、SHIFTはお客様の品質課題に対して、柔軟かつ広範囲にご支援させていただくことが可能です。ここまでの内容で、1つでも疑問に感じられることなどありましたら、遠慮なくSHIFTまでご連絡ください。

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