コラム

  • 2021.10.18
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テスト専門会社にソフトウェアテストを依頼する理由、メリットや選定ポイントを解説

昨今、生活の基盤となるインフラ業界から生活を便利にするWebサービスまで多くの場面でソフトウェアが使用されており、それが果たすべき責任がより重大になってきています。一方で、そのソフトウェアの品質に問題があることも多く、大きな事故や損失につながっていることも事実です。
その問題の発生を防ぐために欠かせないものの1つがソフトウェアテストですが、テストのための人的リソースの確保や育成については、なかなかうまくいかないという企業は少なくはありません。そして、その課題を解決するために、テスト専門会社にソフトウェアテストを依頼するというケースも増えてきています。
そこで、このコラムでは、実際にソフトウェアテストをテスト専門会社に依頼するに足る理由やメリット、選定のポイントについて解説していきたいと思います。

テスト専門会社にテストを依頼する理由

ソフトウェアの品質に問題があることで、次のような事態につながることは容易に想像できます。

企業ブランドの低下、信頼の失墜

ソフトウェアに問題がありソフトウェアを使用するユーザーに迷惑がかかると企業のブランドイメージの低下につながるだけでなく、実際にユーザーが何かしらの損失を被る場合もあります。
また、ソフトウェアが使用できないだけでなく、個人情報の流失などセキュリティに関連した問題が生じると企業の信頼性に大きく影響するといえます。

問題解消のためのコスト増加

なにか問題が発生した場合、計画外の作業が発生します。
問題を解消するために改めてソフトウェア開発をしたり、追加のテストを実行したりといったことが必要となる場合があります。また、ユーザーなどへの信頼回復のための活動なども含めると多額のコスト増につながることは必然です。

人的リソースの不足

コスト増と似ているところもありますが、追加の作業が発生するとその分だけ対応する人材が必要となってきます。
現状の作業を止めて問題の解消にリソースを割くことで一見大丈夫のようにも見えますが、作業を止めることがその先の事業計画やプロジェクトの計画にも影響してしまうこともありえます。



以上のようなことが起きないようにするために、自社でソフトウェアテストのための人的リソースを増やしたり、育成をしたりすることは、確かに品質の高いソフトウェア開発を実現するためには必要なことです。しかし、自社のリソースだけでは、メンバーが近視眼的になり、不具合の見落としや確認の抜け漏れといったことが発生してしまうこともありえます。そういった課題を、広い視野で補うことが、テスト専門会社に依頼する1つの理由だといえます。

また、テスト専門会社に依頼する理由のもう1つとしては、専門性の確保があげられます。
ソフトウェアを活用してビジネス展開をしている企業は多く存在しますが、なかには自社やパートナーの開発ベンダーのリソースだけでは事業計画に合わせた活動が困難になってきているケースも多いようです。

みずほ情報総研株式会社(現、みずほリサーチ&テクノロジーズ株式会社)の「IT人材需給に関する調査」ではIT人材が今後もますます不足していくという予測がされています。そのような予測のもとで、専門性のある開発業務を開発ベンダーにアウトソースする発想と同じように、ソフトウェアテストいわゆる品質保証についても専門性のある企業にアウトソースをするといった選択も有効です。
開発業務は開発専門の部隊が担い、ソフトウェアテストはテスト専門の部隊が担うことで開発業務とソフトウェアテストをうまく分業し、適材適所にリソースを割り振ることが可能になります。結果として、開発スピードの向上や品質の向上が成し遂げられ、ビジネスの成功につながっていくのではないでしょうか。

テスト専門会社にテストを依頼するメリット

テスト専門会社にテストを依頼することで得られる主なメリットとしては、大きく分けて以下の3つがあげられます。

外部リソースの確保

繰り返しになりますが、やはり人的リソースに関連した課題を解決できることがメリットの1つとしてあげられます。
例えば、今月は10人、来月は20人、再来月はテストがないので0人といったリソース調整があった場合、それを社内リソースやパートナーの開発ベンダーだけで柔軟にこなすのは大変な労力とコストコントロールが必要となります。あるいは、スケジュールの変動が発生するたびにリソース調整が発生し、プロジェクトマネージャーがリソース調達も行っているような場合は、マネージャーがリソース調整に追われ本来のマネジメント業務に注力できず、プロジェクトが失敗してしまう可能性もあります。

幸いにも、社内や開発ベンダーによってリソースが確保できた場合であっても、別の課題も浮上します。それはフラットな目線や組織としてソフトウェアテストが実施できるかどうかということです。プロジェクトメンバーや関係者で構成されたテストチームでは、どうしても先入観や開発メンバーへの気遣いが発生してしまい、細かい問題の指摘や利用時を意識したユーザー目線の不具合が報告されずにテスト業務が完了してしまうこともあります。

このようなリソース調整問題やソフトウェアテストのチーム構成を考慮すると、やはりソフトウェアテスト業務は専門性のあるテスト専門会社に依頼することが賢明だといえるでしょう。

専門的な知見や経験

ソフトウェアテストを遂行するなかにはさまざまな課題が発生します。具体的には、必要なテスト量の判断、コスト問題からくる人材不足、開発遅延によるスケジュール問題などです。
このような課題への対応だけではなく、プロジェクト計画に沿った安心安全なテスト計画、少ない工数で大きな効果を生むテスト設計、生産性の高いテスト実行など、どれを行うにも専門的な知見が必要です。しかし、社内や開発ベンダーの人材でソフトウェアテストを行うのは困難だといえます。なぜならば、ソフトウェア開発を行っているシステムエンジニアやプログラマーは、モノをつくるプロフェッショナルではあっても、ソフトウェアテストのプロフェッショナルではないからです。

テスト専門会社にテストを依頼するメリットの1つは、こういった課題を解決できるところにあるといえます。テスト専門会社には専門に行っているからこそ実現できるサービスや対処できる課題があります。それは日頃からソフトウェアテストの課題や難題に向き合い、そこで得られた知見や経験があるからです。

蓄積された情報の活用

ソフトウェアテストの成果物としては、主に、テスト計画書、テスト設計書、テスト実行結果、不具合のレポートがあります。そのような成果物が蓄積されていて今後のプロジェクトに活用できる情報となっているのも、テスト専門会社にテストを依頼するメリットの1つです。

例えば、SHIFTでは100万件を超える不具合情報が蓄積されています(2021年6月現在)。SHIFTのサービスを利用される企業は、こういったさまざまな業種、業界でソフトウェアテストを実施した結果として蓄積されている情報を活用することで、発生する不具合の先読みが可能となります。
基幹システム、情報システム、Webシステム、スマートフォンアプリなどで発生する不具合は多種多様です。そのため、各システムの特性や弱点に合わせたテスト観点が必要です。そして、そのテスト観点のもととなるのが不具合情報です。
「このシステムでは〇〇の不具合が多い」、「この処理は〇〇の不具合が発生しやすい」といったようにいかに多様なシステムであっても、蓄積された情報をもとにテスト観点を作成することができるため、質の高いソフトウェアテストを実現することができます。

テスト専門会社を選ぶときのポイント

ソフトウェアテストをテスト専門会社に依頼することのメリットはご理解いただけたかと思います。そこで次に、実際に依頼する会社を選ぶためにおさえておきたいポイントについて解説します。

ポイント① 業務知識、ソフトウェアテストの専門性を有しているか

基幹システム、情報システム、Webシステム、スマートフォンアプリなどのシステムの種類から、販売管理システム、在庫管理システム、ECサイト、マッチングアプリなどさまざまな対象が存在するので、それぞれにあった業務知識や専門性の有無、ソフトウェアテストのナレッジが蓄積されているかが選定ポイントの1つといえます。
また、その業務知識や蓄積されたナレッジをうまく使うための方法論が定義されているかもあわせて確認するとよいでしょう。

ポイント② 誰がソフトウェアテストを行うのか

実はソフトウェアテストにはそれを行うための素養が必要で、誰にでも対応できる作業ではありません。つまり、テストナレッジやテスト計画がどれだけ充実しているテスト専門会社であっても、実際にソフトウェアテストを実行する人材に不安があってはテストを任せることが難しいと判断せざるをえません。
実際、急遽人手が必要となった時に新卒や他部署で空いているリソース、募集したアルバイトなどを活用してソフトウェアテストを実行した経験がある方も多いのではないでしょうか。そして、情報のインプットに時間を要したり、計画よりも生産性が低くなったり、オペレーションミスが起こったりなど、いろいろな課題を経験された方もいらっしゃることかと思います。

ソフトウェアテストを行うための素養と先にお伝えしましたが、ソフトウェアテストには根本的な基礎能力が大切になってきます。例えば、正確性、読解力、注意力、集中力、さらには真面目さといった人間性も該当するといえます。先の例で、急ごしらえで集めたメンバーによって起きた課題は、この要素が足りなかったからなのかもしれません。

SHIFTの場合、ソフトウェアテストを実行する人材を見極める検定によって上記のような基礎能力を測り、素養のある人材がソフトウェアテストを実行するように仕組み化しています。そのため、予想を上回る生産性やミスのないソフトウェアテストが実現できています。
このような仕組みなどによって実行する人材を有しているかどうかもテスト専門会社を選定する際の大事なポイントです。

ポイント③ ソフトウェアテスト以外での貢献

いままでソフトウェアテストばかりに着目してきましたが、システムの品質を保証するにはソフトウェアテストのみに注力していればよいというわけではありません。

さまざまなセキュリティ問題が発生する昨今では、脆弱性診断も必要不可欠です。あるいは、ソフトウェアが正常に動作しても、結局使いにくければユーザーの満足度は低下してしまうためUIやUXへの考慮も大切です。また、例えば、A社がソフトウェアテスト、B社がコンサルティング業務、C社が脆弱性診断というように複数のベンダーを活用し、プロジェクトを進めながら品質を管理するには、マルチベンダーコントロールが必要となることもあります。

このような品質の低下につながりそうな要素についてもカバーできるかどうかもテスト専門会社を選ぶうえで考慮したほうがよいポイントといえます。

まとめ

今回はテスト専門会社にソフトウェアテストを依頼する理由、メリットや選定ポイントを解説させていただきました。
世の中のあらゆるサービスでソフトウェアが活用されている今日。ユーザーがサービスを安心、安全に使うことができるようにするためには、品質の維持、改善は不可欠だといえます。そして、そのための取り組みを進めるのは、必ずしも自社のリソースだけではないということを、このコラムを読んで少しでも感じていただけたのではないでしょうか。
ソフトウェアに関連した技術も日々進歩するなかで、品質に関する要求も変化していきます。そういったことに常にアンテナをはり、情報やノウハウを蓄積し、品質管理に適した人材を育成しているテスト専門会社を活用してみるのも、みなさんが抱えている課題を解決のためにオススメな選択肢の一つです。

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