各成果物を連携させたバージョン管理によりトレーサビリティを実現
構成管理とは、お客様に滞りなくサービス提供をするために社内のネットワークインフラやリソース、ソフトウェアを開発する工程、変更の経緯などを管理することを指します。現在、企業内でITに関わる資産といえばさまざまなものあげられます。「ハードウェア」「ソフトウェア」「ネットワーク」「契約書」「サーバ」「電源」などです。これらの管理方法は企業によって異なりますが、ITに関わる資産を管理する目的は必要な時に効率良く正確に情報を参照することにあります。
ソフトウェア開発での構成管理は、情報共有やトラブル回避、トラブル対応の時間的コストの削減において重要です。
例えば、
・ソフトウェアが現状の仕様になった経緯がわからない
・オペレーティングシステムの更新によって、特定のソフトウェアが動作しなくなった
・顧客から催促があった機能の開発進捗がわからない
・過去に似たようなお問い合わせがあったが見つからない
これらの課題は、構成管理が適切に行われていれば対応が可能です。
実際のソフトウェア開発の構成管理では設計書やソースコードのバージョン管理を行い、最新の仕様や変更履歴を速やかに把握できるようにします。これにより、不具合が発生した際に問題が発生しているソフトウェアのバージョンや不具合の混入時期、影響範囲などを特定し迅速な原因解明を実現できます。
また、複数の開発ベンダーが参加する場合においても構成管理が重要となります。なぜなら、個々にバージョン管理を行うとシステム全体として整合性を保ちづらくなるためです。管理方法が異ならないよう、システム全体で共通の構成管理方針・計画・運用を定めることが必要です。
サービス提供が滞ってしまうトラブルとして、「提供しているサービスに新しい機能を追加したが、クライアントから不具合の報告があった」という例について考えてみます。
このようなケースの場合、トラブル発生時に「ひとつ前のソフトウェアのバージョンに戻すことができるか」「不具合がどのクライアントに影響が出るものなのか」「どれくらいの時間で不具合が修正可能か」「似たような不具合で過去にカスタマーサポートがどのように動いたか」と、さまざまな部門に関する情報を一気に収集する必要性があります。
そこで変更された情報といつ・誰が・なぜ変更したかの履歴を紐づければ、トラブルが発生した際のドキュメントやソースコード修正の時期、テスト開始のタイミングなどの情報を管理でき、迅速なトラブル解決につながります。プロジェクトの状況に適した構成管理を行うことで、効率のよい情報収集が可能になります。
バグや仕様変更が発生した際のドキュメント・ソースコード修正がいつテスト環境へリリースされ、テストが開始できるのか。変更された情報とチケットを紐づけて管理し、「ソースコードの修正はどの設計書の変更に紐付くのか?」「発生したバグの影響範囲は?」などの問題を迅速に解決します。
複数の開発ベンダーが参加する場合、個々にバージョン管理を行ってもシステム全体として整合性がとれません。SHIFTなら、システム全体で共通の構成管理方針・計画・運用のご提案が可能です。各担当で管理方法が異ならないよう、システム全体で構成管理方法を統一し、スムーズな運用を実現します。
SHIFTでは、設計書やソースコードのバージョン管理を行い、最新の仕様や変更履歴を速やかに把握することが可能です。修正作業で予期せぬ障害発生が起きても、どのテスト環境のバージョンで問題が発生しているのか、いつ混入したのか、影響範囲を特定し、原因を速やかに解明することが可能です。
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SHIFTでは、数多くのプロジェクトで実際に適用した構成管理の知見を蓄積しています。そのナレッジをもとに、画一的な構成管理を行うのではなく、お客様のプロジェクト状況に応じた構成管理の方法を、柔軟に提案することが可能です。
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プロジェクト管理ツール(RedmineやJIRAなど)とバージョン管理ツール(GitやSVNなど)を連携させて、構成管理を実施。バグや仕様変更が発生した際のドキュメント・ソースコード修正からテスト開始まで、各工程の追跡がスムーズに行えます。
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SHIFTでは一部の構成管理だけをサポートすることも可能です。「すべての成果物を対象に構成管理を行うほど、コストをかけることができない」などの予算に限りがある場合でも、「バグ管理の構成管理支援のみ」といった一部分での構成管理も支援いたします。