システムのブラックボックス化とは?原因・リスク・解消方法をわかりやすく解説

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システムのブラックボックス化とは?原因・リスク・解消方法をわかりやすく解説
株式会社SHIFT マーケティンググループ
著者 株式会社SHIFT マーケティンググループ

Introduction

企業の業務は、販売管理や会計、人事など多くのシステムによって支えられています。しかし長年運用しているシステムの中には、「仕組みがよくわからない」「担当者しか内容を理解していない」といった状態になっているものも少なくありません。

このような状態は「システムのブラックボックス化」と呼ばれ、保守や改修の難易度を高めるだけでなく、障害対応の遅れや業務の属人化、さらにはDX推進の妨げになる可能性があります。

この記事では、システムのブラックボックス化とは何かをわかりやすく解説するとともに、発生する原因、企業にとってのリスク、自社システムの状況を確認するポイント、そして具体的な解消方法について整理します。

目次

システムのブラックボックス化はなぜ起こる?

システムのブラックボックス化はなぜ起こる?

ブラックボックス化とは、システムの仕組みや仕様が誰にも十分に理解されていない状態を指します。つまり、どのような構造で動いているのか、どこを変更すれば何が起きるのかがわからない状態です。

システムのブラックボックス化は突然起こるのではなく、長年の運用や体制の積み重ねの結果として、徐々に発生していく問題です。

ここでは、システムのブラックボックス化が発生する主な原因について、具体的に解説します。

ドキュメントや仕様書が整備されていない

システムのブラックボックス化を招く最も大きな原因の一つが、ドキュメントや仕様書が十分に整備されていないことです。本来、システム開発では次のような資料が作成されます。

要件定義書
・設計書(基本設計・詳細設計)
・システム構成図
・運用手順書
・改修履歴

これらの資料は、システムの構造や機能、運用方法を理解するための重要な情報源です。しかし、実際の現場では、こうしたドキュメントが十分に作成されていないケースも少なくありません。

特に多いのが、開発当初は資料が存在していたものの、その後の改修で更新されなくなるケースです。企業システムは、運用をつづける中で以下のようなさまざまな改修が行われます。

・新しい機能の追加
・法制度変更への対応
・他システムとの連携追加
・業務フローの変更

このような変更が発生するたびに、設計書や運用手順書も更新する必要がありますが、実際には「急ぎの改修」を優先し、ドキュメント更新が後回しになることがよくあります。その結果、数年後には「資料はあるが、実際のシステムと内容が一致していない」という状態になってしまうのです。

改修や変更を繰り返すうちに、担当者の頭の中だけで仕様が管理されるようになると、担当者がいなくなった瞬間にシステムの理解が困難になります。こうした状態がつづくと、企業はシステムを安全に運用するための基盤を失い、ブラックボックス化が急速に進んでしまいます。

特定の担当者に知識が集中している

システムのブラックボックス化を引き起こす大きな要因の一つが、特定の担当者に知識が集中している状態です。

企業の情報システムでは、長年同じ担当者が保守や改修を担当しているケースが少なくありません。経験豊富な担当者がシステムを理解していること自体は問題ではありませんが、その人しか仕組みを理解していない状態になると大きなリスクになります。

・「このシステムは○○さんしかわからない」
・「仕様は担当者の頭の中にある」
・「トラブルが起きたらまず○○さんに聞く」

このようなことがよく起こる状況では、担当者が異動・退職・休職した場合に、システムを運用できる人がいなくなる可能性があります。

本来、企業のシステムは個人ではなく組織として管理できる状態であることが望ましいとされています。そのため、知識の共有やドキュメント整備を通じて、担当者依存を減らすことが重要です。

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長年の改修や追加開発で構造が複雑化している

企業の業務システムは、導入後も長期間にわたって改修や機能追加が行われます。その過程で、システム構造が次第に複雑化してしまうこともブラックボックス化の原因となります。

拡張性や保守性を無視して十分な検証を行わず、新しい機能を継ぎ足す形で開発が進められると、当初の設計とは異なる構造が積み重なり、次第にシステム全体の見通しが悪くなります。

その結果、以下のような問題が起こりやすくなります。
・機能同士の関係が複雑になる
・影響範囲が把握しにくくなる
・同じような機能が複数存在する

特に10年以上運用されている基幹システムでは、改修履歴が数百件以上に及ぶことも珍しくありません。その結果、開発者であっても全体構造を把握することがむずかしくなり、ブラックボックス化が進行してしまうのです。

ベンダー依存が強く社内に知見が残っていない

システムのブラックボックス化は、外部ベンダーへの依存が強い場合にも発生しやすくなります。

多くの企業では、システム開発や保守をITベンダーに委託しています。専門知識をもつ企業に任せること自体は合理的な選択ですが、すべてをベンダー任せにしてしまうと、社内にシステムの知識が蓄積されなくなります。

たとえば、次のような状態はベンダー依存が強い典型例です。
・システム仕様を社内で説明できる人がいない
・軽微な変更でもベンダーに依頼する必要がある
・障害発生時の初期対応が社内でできない

このような状況では、企業はシステムの実態を十分に把握できておらず、システムが実質的にベンダーの管理下にある状態になってしまいます。さらに、ベンダー変更や内製化がむずかしくなるという問題も生じます。

そのため、外部ベンダーを活用しながらも、社内で一定の理解や管理ができる体制をもつことが重要です。

システムの老朽化が進んでいる

ブラックボックス化を加速させるもう一つの要因が、システムの老朽化です。

企業システムの中には、10年から20年以上前に構築されたものも多く存在します。長期間運用されているシステムでは、次のような問題が発生しやすくなります。

・古いプログラミング言語を使用している
・古いOSやミドルウェアで動作している
・保守サポートが終了した製品を使用している

こうした環境では、対応できる技術者が年々減少します。特に古い技術の場合、経験をもつエンジニアが退職したり別の分野に移ったりすることで、システムを理解できる人材が限られてしまうのです。

さらに、古いシステムは新しい技術との連携がむずかしいこともあります。たとえばクラウドサービスや最新の業務ツールと連携する際に、システム構造の理解が必要になりますが、ブラックボックス化している場合はそれが困難になります。

結果として、企業は古いシステムを使いつづけざるを得なくなり、老朽化とブラックボックス化が相互に進行する悪循環に陥ることがあります。

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ブラックボックス化したシステムが抱えるリスク

システムのブラックボックス化は、単に「仕組みがわかりにくい」という問題ではありません。企業経営の観点で見ると、事業継続や企業成長に影響を与える重大なリスクにつながる可能性があります。

ここでは、ブラックボックス化したシステムが企業にもたらす主なリスクについて解説します。

保守・改修がむずかしくなる

ブラックボックス化したシステムでは、保守や改修が非常にむずかしくなります。

本来、システムの改修は設計書や仕様書を確認しながら、影響範囲を把握したうえで実施します。しかし、ブラックボックス化したシステムでは次のような状況が起こりやすくなります。

・システム構造が把握できない
・どの機能に影響が出るかわからない
・過去の改修履歴がわからない
・改修のたびに不具合が発生する

このような状態では、結果として、改修にかかる時間やコストが大きく増えてしまうのです。こうした状況がつづくと、システム改修そのものがむずかしくなり、企業の業務改善やシステム改善が進まなくなるという問題につながります。

障害発生時の復旧が遅れる

ブラックボックス化したシステムでは、障害発生時の復旧が遅れるリスクも高まります。

システムの構造や仕様が十分に理解されていない場合、原因調査の段階で時間がかかってしまいます。そのため、障害の原因を特定するだけでも長時間を要する可能性があります。

さらに問題になるのが、担当者が不在の場合です。システムを理解している担当者が休暇中や退職後であれば、復旧作業そのものが進められないこともあります。

システム障害が長引くと、企業の業務や売上に直接悪影響を及ぼすでしょう。

業務が属人化し引き継ぎができない

ブラックボックス化したシステムでは、業務そのものが属人化しやすくなります。

システムの運用方法やトラブル対応の手順が文書化されていない場合、実際の業務は担当者の経験や知識に依存することになります。たとえば、次のような状態です。

・特定の担当者しか運用方法を知らない
・トラブル対応が担当者の経験頼み
・手順書が存在しない

このような状況では、担当者が異動や退職をした場合に、業務を引き継ぐことができなくなります。つまり、システムのブラックボックス化は単なるITの問題ではなく、業務継続の問題にも直結するのです。

セキュリティ・内部統制上の不安が高まる

ブラックボックス化したシステムでは、セキュリティや内部統制のリスクも高まります。

システムの仕様や構造を把握しているのが一部の担当者のみの場合、管理者権限やアクセス権限がその担当者に集中しがちです。アクセス権限やシステムの変更履歴、運用ルールなどが曖昧になることで、一部の担当者による内部犯行が容易になり、セキュリティ・内部統制上のリスクが高まります。

また、監査対応の面でも問題が生じることがあります。内部監査や外部監査では、システムの管理体制や変更管理の状況が確認されます。しかし、ブラックボックス化しているシステムでは、必要な説明や証跡を提示できない場合があります。

さらに、ブラックボックス化したシステムでは、構成しているOS・ミドルウェア・ネットワーク機器などの詳細を十分に把握できていないケースも少なくありません。そのため、たとえセキュリティパッチが提供されていても、適用すべき対象や影響範囲を判断できず、対応が後回しになったり、未適用のまま放置されたりする可能性があります。こうした状態がつづくことで、サポート終了を待たずして脆弱性が放置され、セキュリティリスクが高まります。

結果として、企業はシステム・ガバナンス・コンプライアンスの面でもリスクを抱えることになるでしょう。

DXやシステム刷新の足かせになる

ブラックボックス化したシステムは、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)を妨げる要因にもなります。

近年、多くの企業がクラウドサービスの活用やデータ活用による業務改善、AIや自動化ツールの導入などによりDXを推進しています。しかし、既存システムがブラックボックス化している場合、新しいシステムとの連携や移行は困難です。

具体的には、次のような課題が発生します。

・データ構造がわからない
・システム連携の仕組みが不明
・影響範囲が読めない

このような状態では、新しいツールを導入しようとしても、既存システムが足かせとなってDXプロジェクトが進まないことがあります。結果として、企業は古いシステムを使いつづけることになり、競争力の低下につながります。

そのため、システムのブラックボックス化は、単なるIT運用の問題ではなく、企業の将来の成長にも関わる重要な経営課題といえるでしょう。

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自社システムがブラックボックス化しているかどうかを見極めるポイント

自社システムがブラックボックス化しているかどうかを見極めるポイント

システムのブラックボックス化は、ある日突然発生するものではありません。多くの場合、気づかないうちに徐々に進行していく問題です。そのため、企業の中にはブラックボックス化が進んでいるにもかかわらず、それに気づいていないケースも少なくありません。

ここでは、ブラックボックス化の予備軍となっている場合にも役立つ、自社システムのブラックボックス化を判断するためのポイントをご紹介します。

システムの全体像を説明できる人が限られている

ブラックボックス化の典型的な兆候の一つが、システムの全体像を説明できる人が限られている状態です。

本来であれば、業務システムの構成やデータの流れについて社内の複数の担当者が理解している状態が望ましいとされています。しかし、ブラックボックス化が進んでいる場合には、次のような状況になりがちです。

・システムの構成を説明できる人が一部の担当者だけ
・担当者がいないとシステムの仕組みがわからない
・他部署からの質問に答えられる人が限られている

このような状態では、担当者が不在になった場合にシステムの理解がむずかしくなります。特に経営層や管理部門がシステムの全体像を把握できていない場合、IT投資やシステム戦略の判断を下すことは困難でしょう。

そのため、システムの構成や役割を複数の人が説明できる状態になっているかどうかは、ブラックボックス化を見極める重要なポイントといえます。

改修や保守のたびに想定外のトラブルが起こる

システム改修のたびにトラブルが発生する場合も、ブラックボックス化の可能性があります。

通常、システム改修を行う際には、変更が影響する範囲を事前に確認したうえで作業を進めます。その際に、設計書や仕様書が整備されていれば、どの機能に影響が出るかをある程度予測することができます。

しかし、ブラックボックス化したシステムでは、影響範囲を正確に把握することがむずかしくなります。その結果、次のような問題が起こりやすくなります。

・修正した部分とは別の機能で不具合が発生する
・想定していなかったエラーが発生する
・改修後に追加対応が必要になる

このようなトラブルが頻繁に発生する場合、システム内部の構造が十分に把握されておらず、システムの可視性が低い状態になっていると考えられます。

仕様書・設計書・運用手順が最新化されていない

ブラックボックス化しているシステムでは、ドキュメントが現行システムと一致していないケースがよく見られます。

システム開発では、設計書や運用手順書などの資料を作成することが一般的です。しかし、改修や機能追加が繰り返されるたびに資料の内容が古くなってしまうことがあります。

たとえば、次のような状況です。
・設計書が古く、現在の仕様と一致していない
・運用手順書が更新されていない
・改修履歴が記録されていない

このような状態では、資料を確認しても実際のシステムを正しく理解することができません。

さらに問題なのは、「資料は存在するが使えない」というケースです。形だけのドキュメントが存在していても、内容が実態と一致していなければ、システム理解には役立ちません。

その結果、担当者はドキュメントではなく、個人の経験や記憶に頼ってシステム運用を行うようになります。これがブラックボックス化をさらに進める原因となります。

ベンダーへの問い合わせなしでは判断できない

ブラックボックス化のもう一つの兆候は、ベンダーへの問い合わせなしでは判断できない状態です。その場合、次のような問題が発生しがちです。

・軽微な変更でもベンダーに確認しないと判断できない
・システムの影響範囲を社内で説明できない
・障害発生時の初期対応ができない

このような状態では、企業はITに関する意思決定を外部に依存する状態になってしまいます。

さらに、ベンダーとの契約変更やシステム刷新を検討する際にも問題が生じます。システムの仕様や構造を自社で説明できなければ、新しいベンダーへの引き継ぎや見積もり比較がむずかしくなるためです。

そのため、システムの運用においては、ベンダーに任せる部分があったとしても、自社側でも基本的な理解と判断ができる体制をもつことが重要です。

システムのブラックボックス化を解消する方法

システムのブラックボックス化は、多くの場合長年の運用の中で徐々に進行します。そのため、解消する際も一度にすべてを解決することはむずかしいケースが一般的です。

重要なのは、現状を正しく把握し、段階的に改善を進めることです。ブラックボックス化の解消は、単にシステムの問題を整理するだけでなく、組織としてのIT管理体制を見直す取り組みでもあります。

ここでは、企業が実践できる主な解消方法について解説します。

現状のシステム資産を棚卸しして可視化する

ブラックボックス化を解消する第一歩は、システムの現状を正しく把握することです。そのために必要なのが、システム資産の棚卸しです。

まず、次のような情報を整理します。
・システムの名称と役割
・利用している部門や業務
・システム構成(サーバー、データベースなど)
・他システムとの連携関係
・開発・運用担当者
・保守契約の状況

これらを一覧化することで、企業のIT環境の全体像が見えてきます。特に重要なのは、システム同士の関係性を可視化することです。データ連携や処理の流れを整理することで、システムの構造を理解しやすくなります。

システムの可視化が進むと、次のような課題も見えてきます。
・不要になったシステム
・重複している機能
・老朽化しているシステム
・無駄な処理や既存バグの存在
このような情報は、今後のIT戦略を検討するうえでも重要な材料になります。

ドキュメントを整備し最新状態を維持する

ブラックボックス化を防ぐためには、システム関連のドキュメントを整備することが不可欠です。企業システムでは、以下のような資料が重要になります。
・システム構成図
・設計書(基本設計・詳細設計)
・データ仕様書
・運用手順書
・障害対応フロー
・改修履歴
これらの資料が整備されていれば、新しい担当者もシステムの仕組みを理解しやすくなります。また、改修作業や障害対応を行う際にも、作業効率が大きく向上します。

ただし、ドキュメント整備では「つくること」だけでなく、更新を継続する仕組みをつくることが重要です。たとえば、次のようなルールを設定すると効果的です。
・システム改修時は必ず設計書を更新する
・運用手順の変更は手順書に反映する
・改修履歴を記録する
このような運用ルールを定めることで、ドキュメントと実際のシステムの状態を一致させつづけることが可能です。

業務フローとシステム運用を標準化する

ブラックボックス化を防ぐためには、業務フローやシステム運用を標準化することも重要です。

担当者ごとに作業方法が異なる状態では、ノウハウが個人に依存しやすくなります。その結果、担当者が変わると業務品質が変わったり、作業効率が低下したりする可能性があります。

そこで、次のような取り組みを行います。
・業務フローの整理
・システム操作手順の統一
・障害対応手順の明確化
・作業ルールの共通化

これにより、誰が担当しても同じ品質で業務を進められるようになります。

また、業務フローを整理することでシステムの利用方法やデータの流れも明確になり、システム改善や業務改善を進めるうえでも大きなメリットになるでしょう。

ナレッジ共有と引き継ぎ体制を強化する

ブラックボックス化を防ぐためには、知識を組織全体で共有する仕組みが必要です。

担当者だけがシステムを理解している状態では、異動や退職が発生した際に大きなリスクになります。そのため、次のような取り組みが有効です。

・システム運用に関する定例共有会の実施
・ドキュメントやナレッジの社内共有
・システム担当の複数人体制
・定期的なレビューや勉強会

こうした活動を通じて、システムに関する知識を組織に蓄積していくことが重要です。

特に有効なのが、複数担当制の導入です。一人だけがシステムを理解している状態ではなく、複数の担当者が内容を把握している状態にすることで、ブラックボックス化を防げるでしょう。

老朽化した部分から段階的に刷新する

システムのブラックボックス化が進んでいる場合、システムの見直しや刷新も検討する必要があります。

ただし、多くの企業にとってシステムの全面刷新は大きな負担になります。開発コストや業務への影響を考えると、すぐに実施することはむずかしいでしょう。

そのため、現実的な方法としては、優先度の高い部分から段階的に更新する方法が有効です。たとえば、次のような観点で見直しを進めます。

・老朽化が進んでいるシステム
・保守がむずかしくなっているシステム
・業務への影響が大きいシステム

これらを優先的に改善することで、システム全体のリスクを徐々に減らしていくことができます。

ベンダー任せにしない運用体制をつくる

ブラックボックス化を防ぐためには、ベンダー任せにしない運用体制を構築することも重要です。

外部ベンダーは専門的な技術をもつ重要なパートナーですが、企業がシステムの理解をすべて任せてしまうと、自社での判断がむずかしくなります。

そのため、次のような役割分担を意識することが重要です。

・ベンダー:技術的な開発・保守を担当
・企業側:システムの目的や仕様を管理

企業側がシステムの基本的な構造や役割を理解していれば、ベンダーとのコミュニケーションも円滑になります。また、提案内容や見積もりの妥当性を判断することも可能です。

つまり、ブラックボックス化を防ぐためには、企業自身がシステムを主体的に管理する姿勢が重要なのです。

まとめ

システムのブラックボックス化とは、システムの仕組みや仕様が十分に把握されておらず、誰も全体像を理解できない状態を指します。この状態は突然発生するものではなく、長年の運用の中で徐々に進行するケースが多く見られます。

たとえば、ドキュメントが整備されていない、特定の担当者に知識が集中している、改修を繰り返して構造が複雑化している、ベンダーへの依存が強い、システムの老朽化が進んでいるといった要因が重なることで、ブラックボックス化は進行します。

システムのブラックボックス化は、多くの企業が抱えやすい課題ですが、適切な対策を講じることで改善が可能です。自社のシステム状況を見直し、継続的に管理体制を強化していくことが、安定した業務運営と将来のIT活用につながるでしょう。

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永井 敏隆

監修

株式会社SHIFT
「ヒンシツ大学」クオリティ エヴァンジェリスト
永井 敏隆

大手IT会社にて、17年間ソフトウェア製品の開発に従事し、ソフトウェアエンジニアリングを深耕。SE支援部門に移り、システム開発の標準化を担当し、IPAのITスペシャリスト委員として活動。また100を超えるお客様の現場の支援を通して、品質向上活動の様々な側面を経験。その後、人材育成に従事し、4年に渡り開発者を技術とマインドの両面から指導。2019年、ヒンシツ大学の講師としてSHIFTに参画。

担当講座

・コンポーネントテスト講座
・テスト自動化実践講座
・DevOpsテスト入門講座
・テスト戦略講座
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ヒンシツ大学とは、ソフトウェアの品質保証サービスを主力事業とする株式会社SHIFTが展開する教育専門機関です。
SHIFTが事業運営において培ったノウハウを言語化・体系化し、講座として提供しており、品質に対する意識の向上、さらには実践的な方法論の習得など、講座を通して、お客様の品質課題の解決を支援しています。
https://service.shiftinc.jp/softwaretest/hinshitsu-univ/
https://www.hinshitsu-univ.jp/
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この記事を書いた人

株式会社SHIFT マーケティンググループ
著者 株式会社SHIFT マーケティンググループ

SHIFTは「売れるサービスづくり」を得意とし、お客様の事業成長を全力で支援します。無駄のないスマートな社会の実現に向けて、ITの総合ソリューションを提供する会社です。

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