Introduction
企業では、部門ごとに異なるシステムを利用しているケースが多く、情報の分散や二重入力、運用負荷の増大といった課題が発生しやすくなっています。こうした問題を解決する方法として注目されているのが「システム統合」です。
システム統合とは、複数のシステムやデータを整理・統一し、全社最適の視点でIT環境を整備する取り組みを指します。近年はDX推進やデータ活用強化の重要性が高まっていることから、多くの企業で導入が進められています。
一方で、統合にはコストや移行リスクも伴うため、事前準備や進め方が非常に重要です。
この記事では、システム統合の基本的な意味から、主な手法、メリット・デメリット、導入時の注意点、進め方までをわかりやすく解説します。
目次
システム統合とは
システム統合とは、企業内で個別に利用されている複数のシステムを整理・統一し、業務やデータを一元的に管理できるようにする取り組みです。
企業では、部門ごとに異なるシステムを導入しているケースが少なくありません。たとえば営業部門では顧客管理システム、経理部門では会計システム、人事部門では勤怠管理システムというように、目的別に運用されていることがあります。
しかし、こうした環境では同じ情報を複数のシステムに入力したり、部門ごとにデータ形式が異なったりする問題が起きやすくなります。さらに、必要な情報が社内に分散することで、迅速な意思決定がむずかしくなるケースも少なくありません。
そこで進められるのがシステム統合です。システム統合では、単純にシステムをまとめるだけでなく、業務フローやデータ管理の方法を見直し、全社最適の視点でIT環境を整理していきます。
近年はDX(デジタルトランスフォーメーション)の推進や、クラウドサービスの普及により、システム統合の重要性がさらに高まっています。企業規模を問わず、経営基盤の強化や業務効率化を目的として、多くの企業が取り組んでいます。
システム統合の目的
システム統合の大きな目的は、業務効率の向上と経営基盤の強化です。ここでは、その目的についてご説明します。
■業務の効率化と標準化
多くの企業では部門ごとに独立したシステムを利用しているため、同じデータを何度も入力する「二重入力」が発生しやすくなります。システム統合を行うことで、情報を一元管理できるようになり、入力作業や確認作業を削減できます。これにより、業務効率化や業務標準化を進めやすくなります。
■データの一元化によるデータ活用の強化
システムごとにデータが分散していると、全社横断での分析がむずかしくなります。しかし、統合によって情報が集約されれば、売上や顧客情報、在庫情報などを組み合わせた分析が可能になります。経営判断のスピードや精度向上にもつながります。
■ITコスト・運用負荷の最適化
複数システムを個別に管理していると、保守契約やライセンス費用、問い合わせ対応などの運用負荷が増大します。統合によって管理対象を整理することで、運用コスト削減や管理体制の効率化を期待できます。
システム連携・システム移行との違い
システム統合と似た言葉に、「システム連携」や「システム移行」があります。それぞれ意味が異なるため、違いを理解しておくことが重要です。
システム連携とは、複数のシステム同士を接続し、データをやり取りできるようにすることです。たとえば、営業管理システムと会計システムを連携させ、受注情報を自動で会計側に反映するケースなどがあります。
一方、システム統合は単なる接続だけではありません。重複機能の整理やデータ管理方法の統一、業務フローの見直しまで含めて、全体最適化を目指す点が特徴です。つまり、システム連携は「つなぐ」ことが中心ですが、システム統合は「経営全体を効率化する」ことまで含んだ取り組みといえます。
また、システム移行は、既存システムを新しい環境へ移し替える作業を指します。たとえば、オンプレミス環境からクラウド環境へ移行するケースや、古いシステムから新システムへ切り替えるケースが該当します。
システム移行は環境変更が主な目的ですが、システム統合では業務やデータの整理・最適化まで視野に入れて進める点が大きな違いです。
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システム統合の主な手法
システム統合にはいくつかの進め方があります。企業の業務内容や既存システムの状況によって、最適な手法は異なります。
特に重要なのは、「どの程度までシステムを整理したいのか」「既存資産をどこまで活用するのか」という視点です。
ここでは、代表的な3つの手法について解説します。
既存システムのどれかに集約する
既存システムのどれかひとつを中心に据え、他のシステムを統合していく方法です。
たとえば、グループ会社ごとに異なる販売管理システムを利用している場合、その中のひとつを標準システムとして採用し、全社で共通利用するケースがあります。
この方法のメリットは、比較的短期間で進めやすい点です。既存システムを活用するため、新規開発を最小限に抑えられます。また、すでに運用実績があるシステムを利用するため、導入リスクを比較的低くしやすい特徴があります。さらに、既存資産を活かせるため、初期投資を抑えやすい点も企業にとって大きなメリットです。
一方で、集約先システムに十分な機能がない場合、現場の不満につながる可能性があります。特定部門の業務には適していても、全社共通利用には不足が出るケースも少なくありません。
また、従来の業務フローを大きく変える必要がある場合、現場への負担が増えることもあります。そのため、業務適合性や将来的な拡張性を十分に確認した上で進めることが重要です。
新しいシステムへ刷新して統合する
既存システムを見直し、新しいシステムへ全面的に切り替える方法です。この手法は、老朽化したシステムが多い場合や、業務全体を抜本的に改革したい場合に適しています。
たとえば長年利用してきた基幹システムが複雑化し、保守性が低下している企業では、新しいERPやクラウドサービスへ刷新しながら統合を進めるケースがあります。
最大のメリットは、業務プロセスをゼロベースで見直しやすい点です。古い運用ルールや属人的な業務を整理し、標準化された業務フローへ改善しやすくなります。また、最新のクラウドサービスやSaaSを活用することで、拡張性やセキュリティを強化しやすい点も魅力です。
一方で、この方法は難易度が高くなりやすい特徴があります。要件定義や移行設計が複雑になりやすく、業務部門との調整にも多くの時間が必要です。さらに、既存データの移行や周辺システムとの接続調整など、プロジェクト全体が大規模化しやすいため、コストや工数も増加しやすくなります。
そのため、経営層による明確な方針決定と、全社的な推進体制が重要になります。
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データ連携によって統合する
システム自体は残したまま、必要なデータだけを連携させる方法です。
たとえば販売管理システム、在庫管理システム、会計システムをそれぞれ維持しながら、APIやデータ連携基盤を利用して情報共有を行うケースがあります。
この方法のメリットは、段階的に進めやすい点です。既存システムを大きく変更しないため、業務への影響を抑えながら統合を進められます。また、一度に全社システムを切り替える必要がないため、導入リスクを分散しやすい特徴があります。
そのため、特に大規模企業や複数拠点をもつ企業では、現実的な選択肢になることも少なくありません。さらに、部門ごとの業務特性を維持しやすいため、現場運用への影響を最小限に抑えやすい利点もあります。
一方で、システムそのものは複数残るため、根本的な重複管理が解消されない場合があります。たとえばマスタデータの管理主体が複数にわかれると、データ不整合が発生するリスクがあります。また、連携処理が複雑になるほど障害発生時の原因特定がむずかしくなることもあります。
そのため、データ管理ルールや責任範囲を明確にした上で、連携設計を進めることが重要です。
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システム統合のメリット
システム統合には、業務効率化だけでなく、経営判断の高度化やコスト最適化など、さまざまなメリットがあります。
特に近年は、DX推進やデータ活用の重要性が高まっていることから、システム統合は単なるIT施策ではなく、経営戦略の一部として位置づけられるようになっています。
ここでは、代表的なメリットを解説します。
情報を一元化でき、データ活用や意思決定がしやすくなる
システム統合の大きなメリットのひとつが、情報を一元化できることです。
複数のシステムが部門ごとに分散している状態では、必要な情報を集めるだけでも時間がかかります。また、システムごとにデータ形式や更新タイミングが異なるため、どの情報が最新なのか判断しにくいケースもあります。
システム統合によってデータを一元管理できれば、全社で同じ情報を参照しやすくなります。たとえば営業情報、在庫情報、売上情報などをリアルタイムに共有できるようになれば、部門間の連携もスムーズになります。
さらに、データ分析の幅が広がる点も重要です。これまで別々に管理されていた情報を組み合わせることで、顧客分析や収益分析など、部門横断のデータ活用が可能になります。
経営層にとっても、最新情報を迅速に把握しやすくなるため、意思決定のスピードと精度向上につながるでしょう。
業務効率が向上する
システム統合は、現場業務の効率化にも大きく貢献します。
複数システムを個別運用している企業では、同じ情報を何度も入力するケースが少なくありません。たとえば営業システムに登録した受注情報を、別の会計システムへ再入力するといった作業です。こうした二重入力は、担当者の負担増加だけでなく、入力ミスや転記漏れの原因にもなります。
システム統合によってデータ連携や情報共有が進めば、重複作業を削減できます。その結果、業務時間の短縮や人的ミスの低減につながります。また、部門間の確認作業や承認フローも効率化しやすくなります。必要な情報をリアルタイムで確認できるため、メールや電話による確認作業を減らせます。
特に複数部門が関わる業務では、待ち時間の短縮による生産性向上効果が期待できます。
コスト最適化につながる
システム統合は、ITコストの最適化にも効果があります。
システム数が増えるほど、保守契約やライセンス費用、インフラ管理費用などが増加しやすくなります。また、システムごとに異なるベンダーへ問い合わせる必要があり、運用負荷も高まります。
そこで、統合によってシステム数を整理できれば、重複コストを削減しやすくなります。
たとえば、類似機能をもつシステムを一本化することで、保守費用やライセンス費用を見直せる場合があります。また、クラウドサービスへ統合することで、サーバー管理負荷を軽減できるケースもあります。さらに、障害対応や問い合わせ窓口を統一しやすくなる点もメリットです。運用体制をシンプルにできるため、情報システム部門の負担軽減にもつながります。
中長期的には、運用効率改善による人的コスト削減も期待できます。
セキュリティ・統制を強化しやすい
システム統合は、セキュリティ対策や内部統制の強化にも有効です。
システムが部門ごとに分散していると、アクセス権限やログ管理のルールが統一されていないケースがあります。その結果、不要な権限付与や管理漏れが発生しやすくなります。
システム統合によって管理基盤を整理すれば、権限管理や認証方式を統一しやすくなります。たとえば、シングルサインオンや統合ID管理を導入することで、ユーザー管理を効率化できます。また、ログ監視やアクセス制御を一元化することで、不正アクセスや情報漏えいリスクを低減しやすくなります。監査対応を進めやすい点も重要です。データ管理ルールや操作履歴を統一的に管理できるため、内部統制やコンプライアンス強化にもつながります。
特に近年は、サイバー攻撃や情報漏えいリスクが高まっているため、セキュリティ強化を目的にシステム統合を進める企業も増えているのです。
サイバー攻撃についてはこちらもご覧ください。
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システム統合のデメリット(注意点)
システム統合には多くのメリットがありますが、一方で注意すべき点もあります。
特に、企業全体に影響を与える大規模な取り組みになりやすいため、十分な準備や計画が欠かせません。事前検討が不十分なまま進めると、コスト増加や業務混乱につながる可能性があります。
ここでは、代表的なデメリットや注意点について解説します。
初期費用と工数がかかる
システム統合では、一定の初期投資や人的リソースが必要になります。
たとえば現状分析や要件整理、設計、開発、テスト、データ移行など、多くの工程が発生します。特に、複数部門にまたがるシステム統合では、調整作業だけでも大きな負担になるケースがあります。また、新しいシステムを導入する場合は、ソフトウェア費用やインフラ費用だけでなく、外部ベンダーへの委託費用も発生しやすくなります。
さらに、見落とされやすいのが教育コストや運用設計コストです。新システムを現場で定着させるには、マニュアル整備や研修実施が必要になります。加えて、運用ルールの変更や権限設計なども整理しなければならず、情報システム部門だけでなく、各業務部門の協力も不可欠です。
そのため、単純なシステム導入費用だけで判断せず、中長期的な投資として計画を立てることが重要です。
移行時にトラブルが起きる可能性がある
システム統合では、移行作業に伴うリスクにも注意が必要です。
特に重要なのが、データ移行時のトラブルです。古いシステムと新しいシステムでデータ形式や管理ルールが異なる場合、変換ミスやデータ欠損が発生する可能性があります。たとえば、顧客情報の項目定義がシステムごとに異なる場合、統合時に情報不整合が起きるケースがあります。
また、周辺システムへの影響も見落とせません。基幹システムを変更すると、連携している他システムや外部サービスにも影響が及ぶ場合があります。切り替えタイミングによっては、一時的に業務停止が必要になるケースもあります。特に24時間稼働が求められる業務では、移行計画を慎重に設計しなければなりません。
こうしたリスクを抑えるためには、事前テストやバックアップ計画、段階的移行などを十分に準備することが重要です。
一時的に業務効率が落ちることがある
システム統合直後は、一時的に現場の業務効率が低下することがあります。
新しいシステムへ切り替わると、操作方法や業務フローが変わるため、利用者が慣れるまで時間がかかります。特に長年同じシステムを使っていた現場では、変更に対する心理的負担も大きくなりやすい傾向があります。
また、運用ルール変更によって入力項目や確認作業が増える場合もあります。その結果、一時的に現場負担が増加するケースがあります。導入初期は問い合わせ対応が集中しやすく、情報システム部門や管理部門の負荷が高まることも少なくありません。
こうした問題を防ぐためには、利用者向け教育やサポート体制を事前に整備することが重要です。
また、一斉切り替えではなく、部門ごとに段階導入する方法を選ぶことで、現場への影響を抑えられる場合もあります。
システム統合は、単なるIT導入ではなく「業務変革」でもあるため、現場定着まで含めた支援体制が重要になります。
システム統合の進め方
システム統合を成功させるためには、単にシステムを入れ替えるだけでは不十分です。業務やデータ、運用ルールまで含めて整理しながら、段階的に進める必要があります。
特に重要なのは、「何のために統合するのか」を明確にし、経営層と現場部門が共通認識をもつことです。
ここでは、一般的なシステム統合の進め方を7つのステップにわけて解説します。
STEP1:現状分析をして課題を洗い出す
最初に行うべきなのが、現在のシステム環境の整理です。まずは、どの部門でどのシステムを利用しているのかを棚卸しします。あわせて利用目的や運用方法、保守状況、連携の有無なども確認します。
この段階では、重複機能やデータ分断の状況を把握することが重要です。
たとえば複数システムで同じ顧客情報を管理している場合、入力内容の不一致や更新漏れが発生している可能性があります。また、属人的な運用や手作業が多い業務についても確認が必要です。現場担当者しか把握していない運用ルールが残っているケースも少なくありません。
さらに、運用負荷や保守コストを整理することも重要です。古いシステムほど、維持コストや障害リスクが高まっている場合があります。
現状分析を丁寧に行うことで、統合によって改善すべき課題が明確になります。
STEP2:統合の目的とゴールを明確にする
次に、システム統合の目的を明確にします。目的が曖昧なまま進めると、「何を優先すべきか」が定まらず、プロジェクトが迷走しやすくなります。
たとえば、「業務効率化を重視する」のか、「コスト削減を優先する」のか、「データ活用を強化したい」のかによって、選ぶべき統合方法は変わります。そのため、まずは経営課題と結びつけながら、統合によって実現したいゴールを整理することが重要です。
また、優先順位を決めることも欠かせません。すべてを同時に改善しようとすると、プロジェクトが複雑化しやすくなります。
KPIや評価指標の設定も重要です。たとえば、「入力作業時間を30%削減する」「月次集計作業を半日短縮する」「システム運用コストを20%削減する」といった具体的な指標を定めることで、効果検証しやすくなります。
STEP3:対象範囲と要件を定める
目的が明確になったら、次は統合対象を具体化します。
まず、どの部門・どの業務を対象にするのかを決めます。全社一括で進めるのか、一部業務から段階的にはじめるのかによって進め方も変わります。対象データの整理も重要です。どの情報を統合対象にするのか、どのデータを残すのかを明確にします。
そのうえで、システム要件を整理します。このとき、「必須要件」と「希望要件」をわけて考えることが重要です。必須要件とは、業務継続に欠かせない機能や条件です。一方、希望要件は「あれば便利」という位置づけの機能です。ここで要件を整理せずに進めると、機能追加が増えつづけ、コストや工数が膨らみやすくなります。業務部門と情報システム部門が連携しながら、現実的な要件整理を進める必要があるでしょう。
STEP4:統合方式と導入方針を選定する
要件を整理できたら、具体的な統合方式を決定します。
代表的な方法には、「既存システムへの集約」「新システムへの刷新」「データ連携による統合」があります。どの方法が最適かは、既存システムの老朽化状況や、業務改革の必要性によって異なります。
また、インフラ方針も重要です。クラウド環境を利用するのか、オンプレミス環境を維持するのか、あるいは両方を組み合わせたハイブリッド構成にするのかを検討します。近年はクラウド活用が増えていますが、業界規制やセキュリティ要件によってはオンプレミスが適する場合もあります。
そしてベンダーや製品選定も重要な工程です。価格だけでなく、拡張性やサポート体制、導入実績、将来的な運用負荷なども含めて評価する必要があります。
STEP5:設計・開発・データ移行計画を進める
導入方針が決まったら、具体的な設計と開発を進めます。
まず重要なのが、マスタ設計です。顧客情報や商品情報など、全社共通で利用するデータ定義を統一します。権限設計や運用設計も整理します。誰がどの情報へアクセスできるのか、障害時はどう対応するのかなど、運用ルールを事前に明確化することが重要です。
そして、データ移行計画も慎重に進める必要があります。古いデータをそのまま移行すると、重複や誤登録情報まで引き継いでしまう場合があります。そのため、不要データ削除や表記統一など、データクレンジング方針を決めることが重要です。
そのうえで、周辺システムとの接続要件も整理し、連携テストに備えます。
STEP6:テスト・教育・段階導入を行う
システム導入前には、十分なテストが必要です。
まず、機能単位で確認する単体テストを実施します。その後、システム同士の連携を確認する結合テスト、実際の利用部門による受入テストを行います。特に受入テストでは、現場視点で業務が問題なく進められるか確認することが重要です。
また、利用者向け教育も欠かせません。新システムは操作方法や運用ルールが変わるため、マニュアル整備や研修実施を行い、現場への定着を支援します。
さらに、導入方法も慎重に検討する必要があります。全社一斉切り替えを行う方法もありますが、リスクを抑えるために、部門ごとに段階導入するケースも多いです。
STEP7:本番運用と継続改善を行う
システム統合は、導入して終わりではありません。本番稼働後は、問い合わせ対応や障害対応を含めた運用体制を整備する必要があります。
特に導入初期は、現場からの問い合わせが増えやすいため、サポート窓口や対応フローを明確にしておくことが重要です。
また、事前に設定したKPIをもとに、統合効果を継続的に確認します。たとえば、業務時間削減やコスト削減効果が想定通り出ているかを定期的に分析します。業務変化や組織変更に合わせて改善をつづけることも重要です。
システム統合は一度で完成するものではなく、継続的に最適化していく取り組みとして考える必要があります。
まとめ
システム統合とは、企業内で分散している複数のシステムやデータを整理・統一し、業務効率化や経営基盤強化を実現する取り組みです。単なるシステム接続ではなく、業務フローやデータ管理方法まで見直しながら、全体最適化を目指す点が特徴です。
システム統合を進めることで、情報の一元管理、業務効率向上、コスト最適化、セキュリティ強化など、さまざまなメリットを期待できます。特に近年はDX推進やデータ活用強化の観点から、多くの企業で重要性が高まっています。
一方で、初期費用や移行リスク、現場負担増加などの課題もあるため、十分な準備と段階的な推進が欠かせません。成功のポイントは、「なぜ統合するのか」という目的を明確にし、経営層と現場が共通認識をもちながら進めることです。
そして、導入後も継続的に改善を行い、業務変化に合わせて最適化をつづける視点が重要になります。
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監修
株式会社SHIFT
「ヒンシツ大学」クオリティ エヴァンジェリスト
永井 敏隆
大手IT会社にて、17年間ソフトウェア製品の開発に従事し、ソフトウェアエンジニアリングを深耕。SE支援部門に移り、システム開発の標準化を担当し、IPAのITスペシャリスト委員として活動。また100を超えるお客様の現場の支援を通して、品質向上活動の様々な側面を経験。その後、人材育成に従事し、4年に渡り開発者を技術とマインドの両面から指導。2019年、ヒンシツ大学の講師としてSHIFTに参画。
担当講座
・コンポーネントテスト講座
・テスト自動化実践講座
・DevOpsテスト入門講座
・テスト戦略講座
・設計品質ワークショップ
など多数
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ヒンシツ大学とは、ソフトウェアの品質保証サービスを主力事業とする株式会社SHIFTが展開する教育専門機関です。
SHIFTが事業運営において培ったノウハウを言語化・体系化し、講座として提供しており、品質に対する意識の向上、さらには実践的な方法論の習得など、講座を通して、お客様の品質課題の解決を支援しています。
https://service.shiftinc.jp/softwaretest/hinshitsu-univ/
https://www.hinshitsu-univ.jp/
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