カスタマーサポートのWeb自己解決率をあげる(前編)

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カスタマーサポートのWeb自己解決率をあげる(前編)

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目次

Web自己解決率があがらない問題

困った顔の女性

「Web自己解決率をKPIとしているが、まったくKPIを達成できないのです・・」

こんな課題をカスタマーサポートに従事しているご担当者様からよく聞きます。SHIFTではカスタマーサポート領域においてさまざまな支援をしておりますが、そのなかでも特にこのような課題をもっている方が多くいらっしゃいます。

やはりお客様の利便性を考えると、Webサイトやアプリなど、お客様ご自身でスムーズに問題解決ができることが望ましいですし、自社に目を向けてコスト削減を鑑みても、お客様で自己解決していただければ、電話対応の座席数も勤務時間も削減することができます。

ひいては、担当者の負荷削減となり離職防止となり、さらには相対するお客様とのやりとりの品質向上にもなり得ます。

そのため、Web自己解決率の向上をKPIとして取り組んでいる企業が多くいるのです。しかし、そのKPIがまったく達成できずに悩んでいるのです。とはいえ、そのような企業が何もしていない訳ではありません。それこそ、さまざまな取り組みをしていらっしゃいます。Chatbotを入れてみたり、FAQのサービスを導入したり、問い合わせ情報を集計して確認したり、Webのお客様行動履歴を閲覧したり、利用者にアンケート調査をしてみたり、と本当にさまざまに取り組まれています。

それでも残念ながら、Web自己解決率向上のKPIは達成できていないとおっしゃるのです。

UX開発の実態調査 2023

本調査は、ソフトウェア開発におけるUXへの取り組みについて調査したものです。UXがどの程度取り入れられているか、またその成果や課題を明らかにしたものです。 UXの取り組みにおいて有用なデータとして活用いただけることを目指し調査を実施いたしました。

本調査は、ソフトウェア開発におけるUXへの取り組みについて調査したものです。UXがどの程度取り入れられているか、またその成果や課題を明らかにしたものです。 UXの取り組みにおいて有用なデータとして活用いただけることを目指し調査を実施いたしました。

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ツールを導入すれば解決することではない

さて、改めてWeb自己解決率を考えていきます。カスタマーサポートでは極めて重要なKPIとなりますが、シンプルに定義しますと「お客様が問い合わせをすることなく、Web上において、ご自身で問題解決ができる割合」です。お客様がWeb上で問題解決や疑問解消ができれば、当然のようにコールセンターへの入電が削減されますし、問い合わせメールやチャットの対応も削減されます。この問題解決、疑問解消をどのように実現するかが、その成否をわかちます。

よくあるのが、生成AIを入れましょう、Chatbotを入れましょう、FAQサービスを導入しましょう、といったツールやシステムを導入することです。もちろんお客様のWeb自己解決に繋がりそうです。しかし、少し短絡的な感じがします。DXを実現するためにAIを導入しようとか、ツールを入れましょう、といっているかけ声に少し似ていそうです。

ツール導入は手段であって目的ではありません。目的はお客様ご自身でWeb自己解決ができるようにすることです。しかし、いつの間にかツール導入が目的となってしまう本末転倒な事態になり、お客様を見ることなくツールを見ることとなり、導入が失敗する例を数多く聞いてきました。

お客様はスムーズに問題解決や疑問解消をしたいのであって、Chatbotに話しかけたいわけでもないですし(できれば使いたくない、と思っている人も多くいそうです。それぐらいできの悪いChatbotが氾濫してしまいました)、FAQを見に行きたいわけでもありません。

お客様はいま差し迫っている問題解決や疑問を解消したいのです。それでは、先ず成すべきことはなんでしょうか?

問い合わせに至ってしまった課題とその行動プロセスを知る

スマホでチャットする

まず、成すべきことはお客様の自己解決を「阻害する要因」を知ることです。

お客様の問題や疑問を知り、その問題や疑問を解消するために現在お客様が辿っている行動を知ることです。そのうえで、Web自己解決を阻害する要因を探ることが重要です。それを知ることができてはじめて解決策を検討することができます。

その要因は、そもそもChatbotやFAQの導入によって解決しない問題なのかもしれません。よくあるのは、Webサイトの導線や構造の問題、文章の量やわかりにくさの問題、文字の大きさや色などの問題などが多くあります。根本的な要因を解消するとなく、安易にChatbot導入などのツールを選択すべきではありません。手段の選択はお客様を知り、その「阻害する要因」を知った後にとるべき行為なのです。

要因を分析するにあたり重要なのは問い合わせデータの精緻な分析・可視化です。このそもそもの問い合わせデータが「なんとなく」溜められて、「なんとなく」分析されているようでは、課題を明らかにすることはできません。問い合わせデータを正しく分析して可視化をすることが第一歩となります。この重要な第一歩の分析・可視化により課題を明らかにすることができます。

そして、その分析結果から得られる課題に優先順位をつけていきます。何から取り組めばお客様の自己解決を促すことができて、お客様にお手間をかけずに済むのか、事業としてよいインパクトが出せるのか、そのような観点で優先順位をつけていきます。

しかし、これだけでは課題を明らかにしたにすぎません。問い合わせのデータはあくまでも「結果」のデータです。結果であり原因ではありません。「Webサイト訪問から問い合わせに至ってしまった」その結果を生み出したお客様の行動プロセスが存在しています。次はその行動プロセスを分析・可視化していく必要があります。Web上にはお客様の行動プロセスのデータが存在しています。そのデータ分析を行うことで、「Webサイト訪問から問い合わせに至ってしまった」その行動プロセスを明らかにすることができます。

精緻に課題を明らかにして、その課題に至ったお客様の行動プロセスのデータ分析を行うことの重要性を説明してきました。その「なぜお客様がその行動をとったのか」の根本原因を明らかにしていきます。

後編はこちら
カスタマーサポートのWeb自己解決率をあげる(後編)

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